ふとした瞬間に、すっかり忘れていた昔のことを思い出すことがある。
一度しか思い出さない、ということは少ない気がする。
一度思い出すと、しばらくして忘れた頃にまた思い出すという感じ。
そしてその時の状況や、ぼく以外の登場人物がいる時はその人の言動なんかを思い出して、
そのときの自分の気持ちを再体験したりする。
そして、何度か同じことを思い出したときに、
急にその思い出の解釈が変わったりする。
あのとき自分は本当はどう思っていたのか?
あのときの相手の気持ちはこうだったのではないか?
あれがあったから、その後の自分の考え方が変わったのかも。
あれと同じことを、何度も繰り返している。
などなど。
そういう気付きを得たら、もう同じことは思い出さなくなるようだ。
おそらく、経験した当時の自分では腑に落とせなかったことは自分の中に未消化で残っているのだろう。
時間が経って腑に落とせるようになったので、もう一度出て来たのだ。
記憶の反芻という感じかも知れない。
経験って自分で選べないのかも知れない。
経験すべきものは、向こうから自然にやって来るように感じる。
目の前に出されたものをどうするかは自分次第だけど、
出してもらうものをオーダーすることは出来ないんじゃないかと。
とにかく、どんな経験でも食わず嫌いはなるべくしない方が良いのかも知れない。
出されたものは極力経験してあげるのが礼儀と言うか、作法と言うか、
経験したことは何かしらためになる要素が有るような気がするのだ。
一通り味わって、自分の好みや必要としているものが分かるようになってから、
初めてちゃんと選り好みが出来るようになるのだと思う。
人生を楽しむのはそれからかも知れない。
嫌なものばかり出てく来るからと言って、
席を立ってしまうのは早合点というものだろう。