射し込んだ夕焼け
誰のものだったのだろう
何処かで彼女が笑った
その隣で僕は泣いていた

この同じ瞬間に
消える温度があって
触れる指先もあって
何かをできるわけじゃなくて
泣いていいかと問われた後に
唇を、
微かにだけ動かした


あたまに音が残る
射す陽が眼を白く染めて
彼女を包む、しずかな音
それもたった少し後に
心無い笑顔で
ぐしゃぐしゃに塗り潰された
くしゃり、


キミが笑ってくれたら良い
誰か全てのひとたちが
あの夕陽に染められるよう
手放した記憶の中から
様々なモノを当て嵌める
継ぎ接ぎの脈

笑ってくれたら良い
隣で彼女は、瞼を閉じた
僕は手を離さなかった


誰のものだったんだろう
あの陽の音は
決して忘れないでいる
口に出さないでいる