気になる言葉遣いというのは人それぞれですが、敬語の間違い以外にも次のような言葉遣いがなんだか気になる、おかしい? と感じる人も多いようです。どのような言葉があるか、いくつか例をあげてみましょう。
1.「昨日、浅草? とかに行って、スカイツリー? 見て、買い物? して」
2.「昨日ドラマとか見てたんだけど、あの主人公ってなんだろう?……」
3.「なんか次回あらためてみたいな話になりまして……」
4.「資料とかお持ちいたしましょうか」
5.「私的にはA案で……」
いかがでしょうか。よく耳にする言葉が案外多いのではないでしょうか。では、それぞれどのような意味をもって使われているか、意味や問題と言われる点について考えてみましょう。
■次の言葉のどこがおかしい?
1.「昨日、浅草? とかに行って、スカイツリー? 見て、買い物? して」
1は、半クエスチョン・半疑問形、語尾上げ言葉などとも呼ばれるもので、文中でいちいち言葉の語尾が上がるような話し方のことです。
2.「昨日ドラマとか見てたんだけど、あの主人公ってなんだろう?……」
3.「なんか次回あらためてみたいな話になりまして……」
4.「資料とかお持ちいたしましょうか」
5.「私的にはA案で……」
2、3、4、5は、いずれもあいまいな感じを受ける言葉です。ほかの言葉に言い換えることができたり、「とか」などは入れなくても意味が通じる不要な言葉ともいえます。
■適切に言い換えるとどうなる?
1.「昨日、浅草? とかに行って、スカイツリー? 見て、買い物? して」
→「昨日、浅草に行って、スカイツリーを見て、買い物をして」
2.「昨日ドラマとか見てたんだけど、あの主人公ってなんだろう?……」
→「昨日ドラマを見てたんだけど、あの主人公ってなんていうのかなこう……」
3.「なんか次回あらためてみたいな話になりまして……」
→「次回あらためてという話になりまして」
「~みたいな」も、そのようにはっきりと決まったのならば「という話になった」と言えばいいところです。断言できないものや誰かの話として伝えるならば「というような」「といった」あたりが適当でしょう。「なんか」もなくても通じるものですが、うまく表現できないけれど、そんなような状況であるということを表したいことはあるものです。しかし、その場合でも、ビジネスなど改まった場面での言葉としては適切ではありません。「なんか」をもし言い換えるならば「どうも」「なんと言いましょうか」などになるでしょう。
4.「資料とかお持ちいたしましょうか」
→「資料をお持ちいたしましょうか」
持ってくるのは資料だけなのですから「とか」は本来不要な言葉です。「資料とか写真とかいくつかお持ちいたしましょうか」ならばわかりますが、ひとつのものしか指していないのに、1、2のように「浅草とかに行って」「ドラマとか見てたら」などの例をよく耳にします。
5.「私的にはA案で……」
→「私としてはA案で」
「私的」も、自分の事柄以外にも「選手的にはどのような気持ちなんでしょうか」などの言い方もありますが、「私としては」「私の気持ち(考え)としては」「選手の立場としては」などに言い換えたほうが適切です。
これらの言葉は、自信がもてないのか、あるいは自己主張しすぎないようにと相手と合わせている気持ちなのかもしれませんが、あまりにもこのような言葉が多すぎるのも聞いていて落ち着かないものです。たしかにすぐに言葉が思いつかないということもありますし、「あの~」などの口癖と同じように癖は自分ではなかなか気がつきにくく、修正するのも容易ではありません。しかし、同じ言葉の連発や疑問形、あいまいな言葉は、聞いている側が気になるということも案外多いものです。
ほかにも「コーヒーのほう」の「ほう」や「っていうか」など、会話の中にひんぱんに現れるおかしな言葉はたくさんあります。口癖になってしまわないように、これらの言葉にも気をつけましょう。
