
マメちゃんには生まれた時から歯が生えていました。
病院の先生にも助産婦さん達にも“めずらしいわねー”と驚かれたのですが、割としっかりした歯が下の真ん中から一本。
日本人では1000人に一人だとか。
その頃はまだ、ママとパパも“good luckを運んで来てくれたんだねー♪”なんて呑気なもんで。
もうすぐ4ヶ月という現在までは問題なく(と、ママは勝手に思っていた)授乳もなんとかできていたのですが、ここにきて噛み癖がでてきてしまいました。
それはクリスマス前から2週間のお休みの間中あそんでくれていたパパが年始の出勤をした日からでした。
急にさみしくなっちゃったのかなー。
朝からおっぱいの度に飲み終わり頃にガチッと思いっきり噛みます。
それも、おっぱいを噛んでグーッと引っ張るから痛いのなんの!
乳首に穴あけパンチをされたのかっ?!!!!…というくらい。
おっぱいあげれば自分がひどい激痛、でも目の前にはお腹をすかせすぎて泣きながらよだれをたらしているマメちゃんがいる…。
またあげてみるけど、やっぱり噛まれる…。
それが授乳の度にあったので、午後にはとうとう痛くて耐えきれずに実家の母に国際電話。
がっちり高齢出産枠内の年齢の私が泣きべそでした。
“お母さん、どうしよう…” なんて、電話で泣きました。
色々自分なりに調べると、マメちゃんのような歯は「魔歯」または「先天歯」と呼ばれて乳歯が早く出てしまう場合と余分な歯が出ている場合とあるらしいのです。
余分な歯の場合はそのうちグラグラしてとれてしまうこともあるらしいのですが、マメちゃんの歯はかなりしっかりしているから違うかも…。
魔歯への対策はそのまま様子をみるか、授乳に障害が出る場合やリガフェーデという舌の裏の口内炎のようなものができた場合には、抜歯をするか歯の先を丸める又は削る等の処置をするようです。
更に調べると赤ちゃんの魔歯を抜歯されたママのブログがあり、それによると歯医者さんでは赤ちゃんが動かないようにタオルでグルグル巻きにされた上、看護婦さんなど3人掛かりで押さえつけられながらの抜歯だったそうで、もちろん赤ちゃんは大粒の涙を流して号泣。
そんな記事を読んで、“マメちゃんにそんな思いをさせなくてはならないのか…”と私も更に泣きました。
母にどうしたらいいかと聞いたところで私が他の授乳手段をとりたくない以上は小児歯科へ行くしかないのですが、私は母と話して気持ちが落ち着いたせいか、もう一度頑張っておっぱいをあげようと決めました。
そして、よく言われる言い聞かせ作戦で、何度も何度も、授乳前も授乳中も言い聞かせました。
“おっぱいを噛んだらママは痛いのだということ”
“ママが痛いだけじゃなく、おっぱいに傷がついたらマメちゃんも飲めなくなること”
“搾乳での授乳や乳頭保護器を使う方法もあるけど、マメちゃんが大好きだから直接おっぱいからあげたくて一緒に頑張りたいこと”
最初からはうなくいかなかったけど、なんだか少しずつ分かってきた様子。
何度も何度も語りかけ続けました。
噛まれたら鼻をつまむとよいとも言われたけど、いきなり鼻ではなく、最初は手をグッと強めに握って“噛まないでね”と真剣な表情で強い語調で言い、それでも放さない時には鼻をつまむという2ステップにしたところ、そのうち1ステップめでやめてくれるようになりました。
そうしてママとマメちゃんの共同作戦で、3日後にはすっかり噛み癖を克服!!
偉いねー、マメちゃん!!
心なしか、ママのおっぱい噛まれ強くなった気がするし。(笑)
でも、実は出産後の入院中から退院後1ヶ月くらいまでは授乳に苦労していたマメちゃん。
大泣きして飲みたいくせになかなか飲まないという状態が何度も起こって、助産婦さんでさえ“この子はわからん”と匙を投げそうになるくらい。
退院直後には舌の裏に口内炎ができていて、今思えばリガフェーデだったのかもしれません。
だからきっと入院中も本当は舌が痛くて、お腹がすいてるになかなか飲めなかったんだろうなー。
ドイツでは退院後から2週間位はヘバメと呼ばれる助産婦さんが、母体と赤ちゃんの健康をチェックにきてくれるのですが、その助産婦さんに口内炎のことを聞いても「これは(歯があることは)マメちゃんが生きていく上で自分でどうにかするしかないことだから」と言われて、そうだよなーと様子を見ていました。
これがもしも日本で、私が魔歯やリガフェーデのことをもっと知っていたら、逆に慌てて歯科医を訪ねたかもしれません。
そして言われるがままに抜歯なり歯の加工なりさせてしまったかも。
逆に知らずにのんりびと様子をみていてよかったなーと、今だから思います。
ちなみにリガフェーデと疑わしき口内炎は1~2週間位で気づいたらなくなっていました。
まめちゃんには“おっぱいを飲むこと=生きること”の月齢でいきなりの試練だった訳ですが、すっかり乗り越えて強くなってくれました。
パパには“きっと半年くらいで普通に歯が生えてきても同じことを悩むかもしれないんだから、そのトレーニングが早くなったと思えばいい”と励まされて、“うん、その通りだ”と頑張れたのも事実。
こうして母やパパやみんなに支えられて、マメちゃんとママは同時に成長してるんだよねー。
ひとつの壁を乗り越えて、またみんなに感謝感謝です。
*写真と本文は関係ありません。




