夏休みの間に、体重が増えました。
まあ、おいしいものを食べては寝ての
繰り返しですから、無理もありません。
北海道のとうきび、甘かったな・・・・
困ったのは、元の生活に戻ったのに、
体重が一向に減らないことです。
3キロ近く増えたのが、全然減りません。
5年ぐらい前までは簡単に調整できたのですが、
40代に突入し、代謝が鈍ったのでしょうね。
来週の健康診断で増加の理由を問い質されそうです。
丸みを帯びた我が顔を鏡で見たとき、
思い浮かんだジャケット写真。
「デイヴィス・カップ」のウォルター・デイヴィスJr.です。
非常に恰幅のいいデイヴィスが暗闇に浮かび、
迫力があります。
このまま太るとデイヴィスみたいになりそう・・・
ウォルター・デイヴィスJr.は、ブルー・ノートに残した
この一枚でジャズ・ファンに記憶されています。
まず、世界的なテニス大会にちなんでつけられた
アルバム・タイトルが秀逸。
そして、内容が良い!
ハード・バップなのですが、
60年代に突入する直前という時代を反映し、
どこか颯爽とした、新しい風を感じます。
サイドメンも充実。
特にドナルド・バード(tp)~ジャッキー・マクリーン(as)
という黄金の2管が演奏をグイグイ引っ張っています。
この作品がデビュー作だったデイヴィスは、
先輩の胸を借りるつもりでレコーディングに臨んだことでしょう。
残念ながら、デイヴィスはこれ以後、
作品を発表する機会になかなか恵まれず、
「幻のピアニスト」という扱いを受けてしまいました。
しかし、デビュー作を全編オリジナル曲で固めたところや、
力強いタッチに、かなりの才能を感じます。
こういう、キラリと輝くものを持ちながら、
時代の中で埋もれてしまった人がいるのですね。
ハード・バップ時代の「層の厚さ」を証明する作品を
聴いてみましょう。
1959年8月2日録音。
Jackie McLean(as)
Donald Byrd(as)
Walter Davis Jr.(p)
Sam Jones(b)
Art Taylor(ds)
①'Smake It
冒頭、2管のスピーディなアンサンブルを聴くだけで、
このセッションの充実度が分かります。
やや複雑なメロディですが、バードとマクリーンが
難なくこなす、その手さばきの見事なこと!
続いてデイヴィスのソロが始まります。
快調にソロが進むのですが、
ここでの聴きものはホーンとの「かけあい」でしょう。
ありがちな「コール・アンド・レスポンス」ではなく、
意外なタイミングでホーンが入ってきます。
このあたりのアレンジにはバードの提案もあるのでしょうか?
いずれにせよ、こうした新鮮な仕掛けを見事にこなした
「新人」デイヴィス、なかなかです。
続いてはバードのソロ。
この時のバードは本当に安定しており、
力強いヒットを「ぶれる」ことなく吹ききっています。
そして、マクリーン。
泥臭いまでの音色で、攻撃的なソロをとります。
彼の野心的なプレイがセッション全体を盛り上げているのは
言うまでもありません。
④Rhumba Nhumba
カリプソ的な味付けがある、楽しいナンバー。
アート・テイラーが繰り出す楽しいリズムに乗って、
ちょっととぼけたメロディが演奏されます。
まず、マクリーンのソロ。
メロディに影響されて、非常にゴキゲンなプレイです。
ブルージーな音色は健在ですが、
楽しくてたまらないという感じが自然に出ていて、
「マクリーンも笑顔で吹いてたんだ・・・」と
想像せずにはいられません。
続くデイヴィスのソロは短いながら、
彼らしいセンスの良さが出ています。
もう少し「押し」があれば、
もっと目立っていたんでしょうかねえ・・・
ピアノを受けたバードのソロは、
「一筆書き」のようなスムーズさ。
安定したフレーズが次から次へと出てきます。
その全てが、曲の楽しい雰囲気と見事にマッチしています。
最後、再びデイヴィスのソロからメロディになだれこみます。
この時代の「快楽的ナンバー」として、上位にランクされる
作品だと思います。
デイヴィスは実際、大柄な人で、威圧感があったそうです。
気持ちはとても優しい人だったそうですが、
体重を管理するなんていう発想はなかったんでしょうか。
私が減量するには、それなりの努力が必要でしょう。
しかし、暑い夏でビールもおいしい。
このままでは、大きなお腹を抱えながら、
「馬肥ゆる」秋に突入してしまいそうです・・・
