先日、私の先輩と酒を酌み交わしました。
この先輩、年次は私の一つ上。
入社当時からのお付き合いですので、
知り合ってから18年(!)もの年月が
流れたことになります。
入社当時は若者らしく、
将来の夢や上司への不満を語り合っていた私たち。
それが、いまや二人とも管理職になり、
思い出話や若手への不満(!)を語るようになってしまいました。
はっきり言ってしまうとオッサンなのですが、
それでも若き日々を共に過ごした人と酒を飲むと、
不思議と気持ちは軽くなり、解放感に浸れるのです。
私たちが20代のころ、「ワインブーム」がやって来ました。
1990年代半ばから後半にかけてのことです。
赤ワインのポリフェノールが健康にいいとか、
安くてそこそこおいしい外国産ワインが出回るようになったとか、
要因はいろいろあったように思います。
そんな時代、お互い「飲み盛り」だったために、
私たちはよくワインを飲みました。
ボトルがどんどん空になったのを覚えています。
そして、当時は二日酔いにもならなかったのです。
若かったのですね。
そして、先日の飲み会。
あるイタリア料理店で、私たちはまたもワインを
頼んでしまいました。
会話が弾むにつれ、ボトル2本が空に・・・・
昔だったらそのまま3本目にいってしまうところですが、
いったんストップ。
ここで、先輩が水を頼んだのです。
以前ならあり得ないことでした。
そう、昔ほど飲めず、二日酔いに悩まされる40代には、
水が不可欠なのです。
少しずつ飲んでおくだけで、酔いは相当収まりますし、
翌日の「残り具合」も変わります。
大人になったというか、羽目を外せなくなったというか・・・・
昔より飲むピッチが落ちた私たち。
こんな二人に合う曲と言えば「Drinkin' Wine Slowly」。
ローランド・ハナ(p)のトリオ作
「ラヴァー・カム・バック・トゥー・ミー」に収録されている一曲です。
ローランド・ハナと言えば多くのジャズメンを生んだ
デトロイトの出身。
同じくデトロイト出身のピアニスト、トミー・フラナガンとも
どこかイメージが重なる、渋いプレイをする人です。
そんな彼が、心地よく酔っ払った時を思い出したかのように
ピアノを弾いているのが、この曲です。
1979年7月14日、フランスでの録音。
Roland Hanna(p)
Major Holly(b)
Alan Dawson(ds)
⑦Drinkin' Wine Slowly
ボサノバ調のリズムに乗って奏でられるメロディは
ちょっと物悲しい。
ですが、このリズムの微妙な「ゆらぎ」感が
ほどよく酔っている時の状態を思い出せてくれるようで、
心地よくもある。
その後、メロディとソロの境界がよく分からないぐらい、
ごく自然にソロがスタートします。
ハナのピアノは普段やや硬質なタッチですが、
ここでは曲調とリズムのためか、やや柔らかい。
中盤、ちょっと盛り上がってくるとベース、ドラムが
すかさず反応してテンポを自在に変えるあたりは
さすがベテランの名人芸です。
いい具合にお酒が入って、
するすると会話ができてしまう時のような感じでしょうか。
さて、「Slowly」な飲み方で店を出た私たちですが、
よせばいいのに二次会に行ってしまいました。
確実に弱ってきてはいるものの、
若者時代の気分も捨てきれないのが40代。
本当に「スロー」な大人の飲み方をするのは
いつのことなのでしょうか。
