ザ・コングリゲーション/ジョニー・グリフィン | スロウ・ボートのジャズ日誌

スロウ・ボートのジャズ日誌

ジャズを聴き始めて早30年以上。これまで集めてきた作品に改めて耳を傾け、レビューを書いていきたいと考えています。1人のファンとして、作品の歴史的な価値や話題性よりも、どれだけ「聴き応えがあるか」にこだわっていきます。

The Congregation


このところ、私の身辺でいろいろと動きがあり、

慌ただしくしていました。

ブログの更新もできなかったのですが、

この間も応援して下さった皆さん、ありがとうございました。

これから更新のペースが以前より落ちるかと思いますが、

お付き合いいただければ幸いです。


週末に用事があって札幌に帰っていたのですが、

東京に戻ってくると、こちらもけっこう寒い。

なんと今日(3日)夜には雪まで降り始めました。

一時、ずいぶん暖かくなり、

自宅の近くでは梅まで咲き出していたので、

そのギャップには驚くばかりです。


こうなってくると、音楽の聴き方にも迷いが出てきます。

先日、気温が急上昇した時には、

「そろそろ春を感じさせるものを聴こうかな・・・・」

と考えていました。

ジャズでも、清涼感のあるヨーロッパものなどを

今後のラインナップに入れていたのです。

しかし、今は寒気がしてきそうなので、ちょっとお預け。


代わりに取り出すことになったのが、

「熱く、エネルギーを感じるもの」。

こうなるとジョニー・グリフィン(ts)が出てきます。

「ザ・コングリゲーション」はグリフィンがまだ29歳の時の作品。

若くて溢れる活力を抑えきれない、といった様子が伝わってきます。

しかも、ワン・ホーン+ピアノ・トリオという編成で、

彼が存分にソロを取るスペースがあるのです。

タイトル曲などを聴いていると、

「吹けば吹くほど乗ってくる」のが分かります。


1957年、10月の録音。

メンバーはドラムスを除いておなじみのメンバー。


Johnny Griffin(ts)

Sonny Clark(p)

Paul Chambers(b)

Kenny Dennis(ds)


①The Cogregation

「教会に集まる会衆」といった意味があるという

「コングリゲーション」。

しかし、荘厳な感じがあるわけではなく、

手拍子したくなるような楽しい雰囲気の曲です。

作曲はグリフィン。

たぶん、黒人が集まり、

ゴスペルなどで盛り上がってしまうような教会を

イメージしたのではないでしょうか。

ここでのグリフィンは快調そのもの。

メロディの後、天衣無縫という言葉がぴったりの、

自然体でかつ無邪気なアドリブを披露します。

どんどん淀みなくアイディアが出てくるのがすごい。

彼の泥臭さ、アクの強さが嫌いな人もいるでしょうが、

非常にリラックスしている演奏なので、

それほど気にせず、肩の力を抜いて聴くことができます。

続くクラークのピアノは、ブルーで

ちょっと物悲しさを感じさせるものです。

彼のいぶし銀的なソロが、グリフィンの演奏を中和し、

トラック全体をさらに聴きやすいものにしています。


②Latin Quarter

アルト・サックス奏者、ジョン・ジェンキンスの作曲。

ラテン・リズムとグリフィンのちょっとねっとりした音が

良く似合います。

グリフィンのソロは初めこそややゆっくりと始まりますが、

徐々にヒートアップ。

こうなるとフレーズが止まらない!

リズムもつられてスピードアップしていくのが面白いです。

続くクラークのソロは①と比べ、ラテンの曲調に影響されたのか

やや明るめなトーンで始まります。

リー・モーガン(tp)と共演した「キャンディ」に似た

フレーズが飛び出すところもあり、

演奏を楽しんでいたのではないでしょうか。

ポール・チェンバースも分厚いベース・ソロで応酬。

そう言えばこの作品、各人のプレイが実に素晴らしい録音で

捉えられており、そこも聴きものです。


音楽で温まりたい時、おすすめの作品は

これまでもいくつか紹介してきました。

これは、さらに楽しい気持になりたい時、いい作品でしょうね。


3月4日(水)には桜の開花予想が発表されるそうです。

本格的な春がやってきて、花見で開放的な気分になれるのは

いつごろでしょう。

それまでは、ホットなジャズがまだまだ活躍しそうです。