大相撲がまた人気だとか。
しかも、その人気を支えているのが横綱・朝青龍とのこと。
これって、納得できますか?
一時期はそのマナーの悪さなどで人気が急落した彼。
この間も、たまたまテレビを見ていたら、安美錦を激しく押し倒し、
右ひざを痛めさせ、休場にまで追い込んでしまいました。
それなのにテレビでは観客が
「生意気な力士がいたっていいんじゃない」とか
「もっとがんばって強いところを見せてほしい」などと言っている。
不思議です。
私はおそらく、「朝青龍は変わっていない」のではないかと推測します。
変わったのは、おそらく観客なのだと。
その理由は正直、分かりません。
暗く、希望が見つけにくい時代に、ガツガツした横綱の姿が
新鮮なのかもしれません。
最近、あまりいない「悪役」が痛快なのかもしれません。
あるいは、いったん窮地に立った人が復活した姿に
みな勇気づけられているのかもしれません。
それでも、あのアクの強さはあまり日本人好みじゃないよな・・・・
などと考えていたら、エロール・ガーナー(p)の作品を手にしていました。
そう、エンターテイメント性が強く、タッチは豪華絢爛。
時にゲップが出てきてしまいそうになるほどの個性派ピアニストです。
1921年生まれで、50年代からその「演芸的」なスタイルが
本国アメリカで絶大な人気を博しました。
渋いものを好む日本人には、なかなか受けない人ですが、
その彼の代表作、「コンサート・バイ・ザ・シー」を聴いてみましょう。
1955年、カリフォルニアでのライブ録音。
Erroll Garner(p)
Eddie Calhoun(b)
Denzil Best(ds)
①I'll Remember April
冒頭から破壊力のあるピアノが響き渡ります。
「うん?フリーか?」と思うほどの不協和音寸前で、
おなじみのメロディが立ち上がってきます。
これに見事に合わせていくベースとドラム、
本当は必死だったろうな・・・・・
あとは強力な左手で気持ちよくスイングしていく、と思ったら、
途中から右手も合流してガンガン攻めてきます。
またも「フリー寸前」の危険な、でも確実にスイングしている演奏。
すごいです。
⑤It's All Right With Me
思いきり低音を効かせた不思議なイントロで始まります。
この辺りの組み立ては本当に意外性があり、うまい。
それにしても、メロディ・アドリブのいずれもタッチの強いこと。
淀みのない左手でこれだけ弾けるのに、
あえて破壊的な右手を織り交ぜるそのセンスに敬服しつつも、
アクの強さに圧倒されてきます。
LPならここでA面終了、小休止といったところでしょうか。
⑧April In Paris
バラッドではありますが、ガーナーにかかると
どんな展開になるか予想がつかず、ハラハラしっ放し。
ソロ部分でテンポが落ちて、少し音を探るような姿勢を見せても、
最後はドラマチックに盛り上げてしまう。
これはガーナーの病です。
アクの強い男、エロール・ガーナー。
彼の代表作であるこの作品、
実は、私も年に一度聴くか聴かないか、です。
しかし、時にそのクセのあるプレイを聴きたくなる時がくる。
本当にすごいものって、そういうものかもしれませんね。
朝青龍も3場所ぶりの本格的な活躍であることが
人気の原因?かな。
