マティス自由なフォルム
ニースのマティス美術館の作品が来日しているみたい。
私がニースで見た作品はあるのかな。楽しみだ。
入り口でオーディオガイドも借りる。ナビゲーターは安藤サクラさん。
見たことがある作品が並んでいるような気がするけれど記憶が曖昧だ。ネットやガイドブックなどで見たことがあるのか、実際に見たものなのか、自分の記憶力があやしい。
そんな中、気になっていた作品発見!
ニースの嵐 *ニースにて撮影
ほとんどの絵が撮影禁止だったので、ニースで撮った写真には注釈つけておきます。
ニースでは写真撮影OKだった。
この絵は、晴天率の高いニースで嵐の絵なんて珍しいなと思ってよく覚えていた。
マティスがニースに滞在するために到着した時珍しく嵐の日で、印象的だったようで、その日の様子を絵にしたものだ。という解説を聞いた時、この絵を見て
「天気が悪いニースなんて珍しいな」
と思った私の感覚がマティスと一緒だったんだと嬉しくなった。
他にもニースで見た展示をたくさん発見した。
マティスお気に入りのオリエンタルな調度品 *ニースにて撮影
これらの調度品はマティスの絵の中にもたくさん登場する。特に真ん中の丸い椅子がお気に入りだったらしい。こういう細かい情報は日本の展覧会でないとなかなか分からない。美術館賞なんて分からないなら分からなくていいと思うけれど、知った瞬間は結構うれしい
スペースが限られているから、たくさんの作品が所狭しと並んでいる。
ニースではどうだったかなと気になって、ニースで撮った写真と見比べながら鑑賞していたのだけど、スマホを手に持ちながら見て回っているから、係の人にすごい見られているのがわかった
ポリネシア、海 *ニースにて撮影
ブルーヌード
花と果実
あーこれはマティス美術館の一番目立つところに展示されてるやつだ。
アメリカ人コレクターに、ロサンゼルスのヴィラの中庭に飾る大型装飾の依頼を受けて製作されたものだそうだ。
ただただかわいい色合いだねーと思って見ているだけだったけれど、日本語での説明を聞いてみるとなるほどーと思う。
日本で初めてのマティス展の時の書籍など
1951年に東京国立博物館で「アンリ・マチス 礼拝堂・油絵・素描・挿絵本」展が開催されて、大阪市立美術館や大原美術館も巡回したそうだ。この展覧会がマティス存命中では日本で最初で最後の展覧会になったようだ。この時の展覧会の主催者のひとつが読売新聞社。3点の『顔』の作品を寄贈されている。
そして、私が最も楽しみにしていたヴァンスのロザリオ礼拝堂。マティス最晩年の作品であり、初めて建築デザインに挑んだ作品。
上野のマティス展で見て、是非本場で見たいと思った。
だけど、ニースに滞在している時はちょうど礼拝堂が休館日で行くことができなかった。今回は、礼拝堂内部を完全再現ということで、すごく楽しみにしていた。
告解室の扉の為の習作
かわいー
かわいー
20分の1サイズのヴァンス礼拝堂
上祭服いろいろ
上祭服とは、ミサの時に司祭が羽織る服のこと。よく教会の宝物室などに展示されているのを見る。金糸の刺繍がゴージャスに施されていたりして、その教会の権威を知らしめるような煌びやかさなのだけど、正直なところ、そういう宝物を見ても私の興味はちっともそそられない。
だけど、マティスデザインの上祭服のかわいらしさには目が釘付けになった。
どのデザインもかわいすぎる
展示の仕方もとってもいいね。
そして、いよいよ礼拝堂へ。
入口の壁に描かれていた絵
朝の光が差し込んで
だんだん日が高くなっていって
やがて太陽が傾き始め
影がどんどん伸びていく時間
そして夜になる。
マティスは光の動きを考えてこの礼拝堂をデザインしたから、ステンドグラスの色が映えるように壁は白く、絵は黒い線で描いたそうだ。
徹底的に光を主役にしたかったのだろう。
光の変化が美しすぎて、4日分も礼拝堂に滞在してしまった
カフェで休憩
ニースのマティス美術館へ行った時のはなし