リーグワンのプレイオフトーナメントがおもしろすぎて、毎回出先から必死に帰宅する日々だった。
5/14 クボタスピアーズ船橋東京ベイ対東京サントリーサンゴリアス
試合が始まる頃にいつものごとくジイサンからLINEが来た。
「スナコさんどっちを応援してるの?」
「どちらってこともないけどスピアーズかなぁ。昨年もプレイオフで涙を呑んでるから勝ってほしい。それで決勝でワイルドナイツを倒したら私としてはうれしいかも」
という希望的観測を返事してみた。
この日の試合はTMOがとても多かった。難しい試合だったのかな。
試合開始後すぐにサンゴリアスのツイ・ヘンドリック選手がハイタックルでレッドカードになってしまった。最近ハイタックルはとても厳しいから、イエローカードが出るのはよく見るけれど、レッドかぁ。前日のジェシー・クリエル選手も無念のレッド退場だったよなぁ。
この後14人で戦わなければいけないサンゴリアス、大変だ。
スピアーズのほうは海士選手に代わって紙森選手が入ってきた。
紙森選手!覚えてるよ!ブルーレヴズとの試合で突然出てきて穏やかな優しげな顔してトライ決めたの!
私が感じた印象は多分間違ってない。この日も紙森選手の気合充分な逆点トライが決まってた。
その後テビタ・リー選手のトライで再び逆点されたけど。
前半は7対10でサンゴリアスがリード。
前半が終わった時に、そういえばサンゴリアスは14人なんだよなぁと、改めて思い出した。試合を見ている時にはすっかり忘れていた。
後半が、あんな死闘になるとはこの時は思ってなかった。
マルコム・マークス選手のトライでスピアーズが再び逆転して、さらに追い打ちをかけるようにバーナード・フォーリー選手がトライとコンバージョンキックを決めた時、残り時間は3分だった。
24対13。
「勝敗はあったみたいですね」
と、ジイサンからのLINE。ジイサンはなぜいつも早々に結論付けてしまうのだろうと思ったけれど、私が言いたいこと通じないだろうな、と思って返事はしなかった。
そして本当に残り3分からのドラマがすごかった。
ホーンが鳴る直前、アーロン・クルーデン選手のトライで24対18に!!
もしかして逆転のチャンス?
「コンバージョン外してもいいからとにかくホーンがなる前に蹴れば試合継続だから!」
解説の後藤翔太さんの声が既に焦ってた。
クルーデン選手もわかっているかのようにとにかくキックを蹴って、試合継続。最後のワンプレイに賭けることになる。
うわぁ、名勝負じゃない?
息するの忘れる迫力。
試合前、私はスピアーズを応援していたはずなのに、この時にはサンゴリアスのトライが決まることを祈ってた。
そして尾崎泰雅選手のトライ!!
。。。と思ったんだけど、スローフォワードでノートライに。残念。だけど、テレビで見ている私でも、スローフォワードかも…とちょっと思ったから、まぁ仕方ない。
試合は続く。
サンゴリアスの気持ちはここで切れなかった。
その後、モールからのトライ。だったんだけど、グラウンディングがはっきり確認できなくて、TMOの結果再びノートライに。
解説席ではトライでいいんじゃない?という雰囲気だったし、私もトライを認めてあげたい気持ちになった。多分滑川レフリーもトライ判定に気持ちが傾いていたような気がする。だけど、微かに映っている部分がグラウンディングしているボールとはっきり確認できなくて結局ノートライ。
そしてスピアーズが決勝戦進出決定!!
サンゴリアスのあまりの気迫に、途中サンゴリアスを応援していた私も、スピアーズの勝利が決定した瞬間喜びが湧いてきた
もう感情が大忙しの試合だった。
5/19 横浜キヤノンイーグルス対東京サントリーサンゴリアス
前週の試合があまりにもすごかったので、この3位決定戦がとても楽しみだった。
この日、私は仕事があった。3時間くらいで終わるはずの仕事。
「午前と午後とどちらがいいですか?」
と聞かれて念の為午前を希望。
13時くらいには仕事を終えて家に帰れば19時からの試合は余裕で見れるはず…だったんだけど、諸事情により18時過ぎまでかかった
私は静岡にいて、浜松の自宅まで電車で1時間30はかかる。しかもこういう日に限って電車が大幅に遅れて駅は大混雑していた。
でも絶対見たい。静岡にスポーツバーないかな、とGoogleマップで検索してみた。あるにはあるけど、ラグビーは見られそうもない。素直に帰って見るしかない。
録画機能のあるテレビがほしいよー。
で、静岡→浜松を新幹線で帰った。全力で帰って家に帰り着いた時にはハーフタイムだった。
後半戦は見られる!
前半が終わった時点で7対15。サンゴリアスがリードしていた。
先週の敗戦の仕方は本当に悔しかったと思うから、サンゴリアスは絶対勝ちたいだろうなぁ。
だけど、1トライ1ゴールで簡単に覆される点差だ。
結果はまだ全然わからない。
後半がスタート。
始まってすぐにファフ・デクラーク選手のトライ!
走って蹴って押さえて、一人で全部やっちゃう華麗なトライ!!
デクラーク選手はいつもすごいけど、これは盛り上がるわぁ。
田村選手のコンバージョンキックは外れて逆転とはならなかったけれど、イーグルスの勢いは今日もすごい。
途中で田村選手が足に怪我をして、大丈夫かなと思ったけれどテーピングをして試合続行。
だけど、キックを蹴るのは小倉順平選手に代わってた。
この3位決定戦も、最後の最後までどちらが勝つのか分からなくて手に汗握る接戦だった。
プレイオフトーナメントってこんなに面白いんだと、にわか4年生にして改めて実感した。
最後に勝ったのはキヤノンイーグルスだったけど、サンゴリアスが勝ってもおかしくない流れだった気がする。
試合終了の瞬間、デクラーク選手が膝をついて立ち上がれない姿が映し出された。疲れるとかいう感覚ないんじゃないかと思っていたけれど、立ち上がれないほどに出し切ったんだ。
イーグルスは初のプレイオフトーナメント進出で第3位。ご本人達はもっと上を目指していたから、必ずしも満足な結果ではなかったみたいだけど、それでも大喜びしている選手、スタッフの姿を見ると、尊いものを見させてもらったなぁという気持ちになる。
この試合で久保レフリーは引退となるそうだ。寂しいなぁ。
奥さんと子供達から花束を贈呈されていた。娘さんすごく可愛かった。
5/20 決勝戦
埼玉パナソニックワイルドナイツ対クボタスピアーズ船橋東京ベイ
2年連続優勝チームのワイルドナイツと初の決勝進出のクボタスピアーズ。
相変わらず私は必死に帰宅した。美容室から。今日しか行ける日がなくて、土曜日だから予約時間もなかなか希望通りにいかなくて、家に滑り込んだ時にちょうどバーナードフォーリー選手がペナルティキックを蹴ろうとしているところだった。
見事に決まってスピアーズ先制。
テレビから目を離さず、冷蔵庫で冷やしておいたスパークリングワインを開けてグラスに注ぐ。
ハラトア・ヴァイレア選手に代わって木田晴斗選手が入ってきた。
木田選手は小学生の頃に空手の世界選手権で優勝しているそうだ。空手は技の最後まで見届けるから目を閉じたりしない。だからタックルに行った時にも最後まで相手の動きから目を離さない、と解説席の藤島さんか村上さんか忘れたけれど言っていた。
にわかにはこういうプチ情報がありがたい。
小学生時代とはいえ世界一ってすごいな。
ワイルドナイツはいつになくミスが多いみたい。
ペナルティキックを外したり成功させたりしながらスピアーズが点を重ねていく。
前半終了時点で3対9。スピアーズリード。
とはいえ
「このままでは終わらないだろうということはみんな思ってますよね」
と藤島大さんがおっしゃる通り、私も思ってる。
後半、選手の入れ替えが何度かあって、ヘルウヴェ選手が入ってきた。トップリーグ時代ヤマハに在籍していたヘルウヴェ選手。移籍してしまうと知った時には残念だった。クワッガスミス選手とヘルウヴェ選手がいればディフェンスは大丈夫だろうとにわかの私でも安心できる存在だったから。
だけど、スピアーズでの活躍を見ると、決勝戦でもガンガン活躍してほしいと思う。
ワイルドナイツの方も選手の入れ替えがあって、堀江選手、クレイグミラー選手、小山選手、山沢選手が入ってきた。小山選手はいつもキッチリした髪型してるけれど、今日は一段と分け目がしっかりと整えられているような…
堀江選手が入ってくる安心感は大きい。
ワイルドナイツはアタックを仕掛けるのになんだか苦労しているように見えたけれど、堀江選手のトライ、山沢選手のキック成功で10対12と2点差まで追いついた。
流れが変わるかも…。
そして長田選手のトライで逆点!
長田選手は私の中ではすっかりトライゲッターのイメージ。早いし、タックルされても倒れない。
残り時間はまだ10分以上ある。
ワイルドナイツが点差を広げにくるのか、と思ったけれど、スピアーズは強かった。
木田選手のトライですぐに再逆転!!
テレビ画面を通してだと、国立競技場がオレンジに染まっているように見える。
2点差で、スピアーズは守り切れるだろうか。
熊谷で静岡ブルーレヴズがワイルドナイツと戦った時、残り10分を切って15点以上の差がついていても安心できなかった。最後までドキドキしていた。
2点差で残り10分なんて、オレンジアーミーさん達もドキドキが止まらないんじゃないだろうか。
ホーンが鳴って、フォリー選手がボールを蹴り出した瞬間は、私ずーっとスピアーズを応援し続けてたかも!?と錯覚するくらい大喜びしてしまったよ
国立競技場はほぼオレンジに染まってた
入替戦も含めて、全部の試合が見応えがあったなぁ。
選手の皆さんはゆっくり休んでワールドカップ でまた楽しませてもらえたらうれしい。