ましろのおと(9) (月刊マガジンコミックス)/講談社

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三味線で食べていくという決意を持って高校を辞めた主人公・雪のいわゆる修行時代の話になっていきます。
これまでは高校の部活というある意味閉ざされた空間での三味線の技術なりを競う話になっていたのですが、元来三味線自体はもっと市井の楽しみの中から生まれたもので、ここで雪は狭い世界から広い世界への一歩を踏み出したことになると思います。

これまでの雪の三味線の世界っていうのは、いわゆるお祖父さんの三味線の世界以外はほとんど未知の世界だったわけで、技術はあるのに三味線素人みたいなところがあるのがその世界観を幅狭いものにしていたと思うのですが、これからどうなっていくのかが楽しみでもあり、心配でもあります(^^;

一気に高校時代にできた友人たちとの関係もなくなってしまうのかなぁと思っていたのですが、一応つながりは残っているようなので少しほっとしました。
雪は今のままで孤高の天才っぽい雰囲気があるけれど、もっと十代らしい喜怒哀楽を素直に感じられるようになってほしいなぁと思いながら読んでおります(^^;