3月のライオン 9 (ジェッツコミックス)/白泉社

¥510
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待っていました。
個人的に待望の羽海野チカさんの「3月のライオン」9巻です!

確か7巻の時にも紹介・感想を書いたと思うのですが、ここ8巻、9巻に来て少し内容がそれまでと趣を異にしている気がします。
もちろん軸は主人公である若手棋士の桐山零とそのライバルたちの成長や背景、零の世話になっている川本家が中心にはなっているのですが、零の対戦相手となる棋士たちの背景描写が広がっていき、メインはそっちになったの?と思わせるくらいの力の入れ方でその棋士の生き様を描いたり、川本家の次女のひなちゃんの学校でのいじめ問題からいじめっ子だった女の子の心理を考察していくような展開まで、どんどんこのマンガの領域が広がっていっているのです!

もちろん軸足はきちんと元の場所に置かれているので、サイドストーリー的な挿入の仕方になっているのですが、そうして登場人物に関わる様々な人を深く描いていくことにより、このマンガ自体の独特な底知れぬ世界観を感じさせてくれています。

ある意味少年の成長のマンガであり、ある意味少女の成長マンガであり、そしてある時には老棋士の人生までも描こうとしている何とも多面性を持ったマンガです!^^

ただ心配なのが羽海野チカさんが入院のためにしばらくこのマンガが休載されるとのこと。
是非とも無事に退院されて、よりパワーアップした「3月のライオン」の続きを読みたいものです!