昨夜、なかなか寝付けずにいたので、ぼんやりと天井を眺めていた。
ふと無性にある映画が見たくなった。
それが黒澤明監督の「夢」です。

この「夢」という映画、基本は黒澤監督が見た夢を映像化したものと言われていて、まさに何の関連性もないと思われる短編のオムニバス形式をとった作品なのですが、1本目の「日照り雨」の中に登場する狐の嫁入りのシーンが無性に見たくなるのです。

「夢」の中のどの作品にも共通して言えることだと思いますが、どの作品も映像的にはその場面場面が脳裏に残像として焼き付きやすい。。。つまり印象的なシーンがとても多い、絵画的な作品だと個人的には思います。
そう、だから私はこの「夢」を見るときは、映画を鑑賞するというよりは動く絵画を鑑賞するといった気持ちに近いのかもしれません。

そんなわけで「夢」のDVDをセットして、無事に1本目の「日照り雨」を堪能し、2本目の「桃畑」の中の美しい桃の花一面の映像の記憶を最後に自分の夢の世界に落ちていきました。
ちなみに3本目以降は「雪あらし」「トンネル」「鴉」「赤富士」「鬼哭」「水車のある村」と続き、これもまた見ごたえがあるんですけどね(^^;

まぁ、「日照り雨」の中の狐の嫁入りのシーンが特にお気に入りという私は、狐に魅入られているのかも知れませんね(^^;


「夢」より 狐の嫁入り行列のシーン