最果てアーケード(1) (KCデラックス)/有永 イネ
¥620
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不思議なタイトルとちょっとタイトルにそぐわない表紙。
何だろう?みたいな気もちで手に取ってみたのが小川洋子先生原作、有永イネ先生作画の「最果てアーケード」です^^

とある異国のアーケードを舞台で起きるいろいろなエピソードを集めた、1話完結型の連作になっています。
異国とは言っても、どこか日本のような雰囲気を漂わせているのは絵柄のせいなのかな。。。
主人公はそのアーケードの大家である女の子。
全編通して時にはメインで、時には狂言回し的な立場でエピソードに関わってきます。
とはいえ、1巻では名前さえわからないんですけど!><
大家という仕事も父親から引き継いだもので、その父親は数年前の火事によって命を落としたようです。

どのエピソードもすべてを描くようなストーリー展開ではなく、余白部分を感じさせる物語の紡ぎ方。
どこか少しさびしげで、少し切なくて、それでいて心が温まるような余韻を残す話になっています。
衣装係の婦人の話、百科事典を書き写し続ける男の話、義眼屋の話、ドーナツ屋の話などなど、いろいろなお店や人にそれぞれのエピソードが描かれていきます。
いろいろな人が流れ着く場所。。。だから「最果てアーケード」なのでしょうか。
正直、現時点ではいまひとつピンときません。
しかも各話の時系列が入れ違いになっていたり、ひとつのエピソードの中でも時代が一気に進んでいたりして、気を抜きて読んでいるとさっぱりわからないマンガになってしまう気もします(事実私も一読しただけではなかなかピンと来ませんでした)。

全体を通しての謎をまだまだ含みながら、終わってみると一本の素敵な物語が編みあがっていると期待しています^^