前回の続きです。

 

 

「同じ大きさのn個の正方形を、それより大きい、なるべく小さな面積の正方形の中へ、互いに重なりあわないように、かつアンチスライドに入れよ」

という問題を考えていました。

 

そもそも必ずアンチスライドな詰め込みが存在するのでしょうか?

"どんなnに対してもこうゆうふうに詰めていったらアンチスライドになる"という方法があればいいんですが、それはちょっと見つけられそうにないです。

とりあえず小さいnについて、どんなアンチスライドな詰め方があるか探してみましょう。

 

n=1はこれしかないかな?

n=2はこんな詰め方がありますね

 

n=3は前回やった詰め方の他にこんなのも

 

n=4はキチキチに詰める以外にこう詰めれる

と思いきや、、、これって

4つが一斉に動きそうです

アンチスライドじゃない!

 

n=5にはこんな詰め方がありました

 

このパターンを続ければ色んなnで出来るかというと

 
真ん中の正方形が回っちゃうのでアンチスライドではない!

 

 

n=5の詰め方を4つ合わせるとn=20が出来るんじゃない?

 

ところがこれも大きな正方形が回りそう!

 

 どうやら同じパターンの連続や組み合わせを用いても必ずしもアンチスライドに詰め込めるとは限らないようです。

 

他にもこんな詰め方だと

 

 
 
うーん、なんか一斉に回転しそう!?本当にそうなるかは自信がありませんが。

 

 

このように、一つずつ見るとどの方向にも固定されていても、複数で一斉に動いちゃいそうな、アンチスライドっぽいけど疑わしいってのが結構あるんですよね。

 

例えばこんなのとか

(頭の中で動かしたら動きそうってだけで、本当にこのようになるかは分かりません)

 

難しくなってきました。

 

 

前回に触れたWolframAlphaにあるような詰め方(枠の大きさが最小の詰め方)の時にアンチスライドになっていない場合は、それはつまり、アンチスライドな詰め込みが存在すれば枠の大きさが最小でないということです。

つまり、枠を大きくする=空間が増える、なおかつスライドしないようにする、というのは逆の事をやっているように思えます。逆の事を両立させる詰め方を探すのですから、難しくて当然とも思えます。

そう考えるとアンチスライドな詰め込みが存在しないnもあってもよさそうです。

 

さらに、こう考えていると

「なるべく小さな面積の正方形の中へ」ではなくむしろ、「なるべく大きな面積の正方形の中へ」という問題にしたほうが自然というか、面白いように感じてきました。

 

例えばn=6だと

これよりも

 

 

これのほうが大きい

 

こんな感じでどれだけ大きな枠にアンチスライドに詰められるかチャレンジ!としたほうが面白そうです。

 

 

では、アンチスライドに詰め込むための最小の枠の正方形の一辺の長さをm(n)、最大の枠の正方形の一辺の長さをM(n)と書くことにして「m(n)とM(n)を見つけなさい」という問題にしちゃいましょう!

 

かなり風呂敷を広げちゃいました。

m(n)とM(n)が全てのnに対して存在するかもまだわかっていません。

 

ひとまず単純な詰め方だけでどんなnに対する詰め込みが得られるか、色んなm(n)とM(n)の候補を探しましたので次回に発表しましょう。