木枠に、その隙間より大きなものが入っていたり、絡んで外れない不可能物体も多くあります。
ホイットリング
一つの木材から掘り出され、二つ以上の部品が絡んで外れなくなっているものをホイットリング呼びます。
Amazonでwhittlingで検索してみると洋書が何冊か見つかりました。不可能物体ですねー。
同様の物はお土産、民芸品としても世界中で生産されています。
画像は順に
●かなうわバット:野球のバットに木の輪がはまっているもの。岐阜県下呂市の工芸品(参考:岐阜県観光公式サイト)
●沖縄の楠の枕:沖縄県の工芸品で折りたたみ式の木の枕(designeshopより)
●イスラムのコーランスタンド(Amazon)
●コブラスタンドと呼ばれる物を置く台
参考文献
● キューブパズル読本 秋山久義著 新紀元社:木枠に入った木球
●エンジニアがつくる不思議おもちゃ しくみを考え、楽しむ本 大東聖昌著 工業調査会 :「不思議ヤットコ」(*やっとこ:ペンチのような物を掴むための工具)の詳しい作り方
●JAISTギャラリーリーフレット
これらは一つの木材から切り出したものですので、不可能っぽさは低いです。
こけし
「闇夜こけし」や「東京こけし」という種類のこけしも一つの木材から切り出した木の輪が付いています。
(参考:八王子観光コンベンション協会)
また、東北地方の鳴子系、南部系、土湯系と呼ばれるこけしは、
頭と胴を別々に作り、首部分の棒を胴体の穴部分にはめ込んでいるので首をくるくる回すことができます。
首部分の棒の先の丸い部分は胴体の穴部分の入口よりも大きいので、不可能物体と呼べます。どうやってはめ込むのでしょう?
参考文献
●伝統工芸の世界 身近なものができるまで(ものづくり探検5) ものづくり探検編集室 編集 理論社
●kokeshi book―伝統こけしのデザイン cochae著 青幻舎
別の素材が入ったもの
一つの木材から作ったものではなく、金属や別の木などの素材が中に入っているものになると、どんどん不可能度合が増していきます。
市販品
●「一球入魂」 いるか工房:金属の玉が木の枠の中に入っています。(現在は売り切れてますがパズラボwebshopにありました)
●「たまごひよこ」 前田木地工房:木の枠中に木で出来た鳥が入っています。いくつかのショップで売られています。
参考文献
●Theメカニカルパズル130 解いて嬉しい!集めて楽しい! 難解パズルにあなたも挑戦! (別冊ベストカー):木枠にガラス玉
●パズラボ帖 No.5 PUZZLAB:一球入魂、たまごひよこ
同様のもので、木枠にビー玉が入ったものも入手しました。
Eに釘
(画像はTheメカニカルパズル130より)
Eの形をした木材に釘が刺さったものは有名な不可能物体です。
上の画像では釘ではなく木の矢になっていますが、釘を刺す際に必要な空間がありません。どうやって刺したのでしょうか。
参考文献
●Theメカニカルパズル130 解いて嬉しい!集めて楽しい! 難解パズルにあなたも挑戦!
旭川ぱずるミュージアムのHPにもEに釘や木枠に埋め込まれた玉があります。
Tri Wooden Ring
「パズラボ帖 No.5」に載っているTri Wooden Ringは三種類の木の輪が絡んでいます。
現在は売り切れていますがパズラボwebShopで売られています。
こんなのどうやって作るのでしょう?
他にも、パズル工房「葉樹林」のHPには缶がつぶれるほどきつくはまった木の輪などがあります。