ボトルシップは今から200年以上前に水夫によって作られナンチャラカンチャラとか、マイニングボトルは炭鉱夫によってウントカカントカ、などといった歴史があるようですが、日本の工芸品でも古くから瓶細工が作られています。
手毬
ビンの中に手毬がきっちきちに入ったびんてまりは滋賀県の愛知川町の工芸品で、愛荘町愛知川びんてまりの館という所もあります。
びんてまりの館ではびんてまりの展示、歴史や製作工程の紹介をしているそうです。
また、近くにびんてまりを販売しているお店もあるようです。
その他ビン細工
(画像は左は「びいどろ・ぎやまん図譜 」より、右はネットで見つけたものです)
他にも糸巻や人形などがビンに入れられたものも色々あります。
兵庫県姫路市の日本玩具博物館では糸巻やひな人形など手毬以外の瓶詰め作品が多数展示されています。
このような伝統的な瓶細工は以下の本にも掲載されています。
参考文献
●おさいくもの新書 大妻コタカ 金星堂 (1927):親子猿の人形の作り方
●現代手芸全書 大妻コタカ 東京研文書院(1940):糸巻、金魚の人形。作り方。
(大妻学院HPで公開されています)
●芦ヶ原伸之の究極のパズル (クォークスペシャル) 講談社:コスモ物産の平野さんのコレクション
●おもちゃ博物館(18)女の子の玩具 多田敏捷著 京都書院:明治38年製の作品や瓶細工を作る女性たちの様子の写真
●骨董をたのしむ (2) (別冊太陽) 明治・大正のガラス 平凡社:てまり、人形、糸巻き。びんてまりの作り方もあり
●びいどろ・ぎやまん図譜 江戸時代のガラス・粋と美 岡泰正著 淡交社:手毬、糸巻。長崎製びいどろ瓶細工(文政四年の作品)
●日本のガラス その見方、楽しみ方 戸澤道夫 編集 里文出版:碁打ち人形
●週末の和ガラス 河本慶子著 文芸社:糸巻、手毬
●日本民具の造形 ものに心を通わせた歩み 川村善之 著 淡交社:日本玩具博物館の作品
●NHK おしゃれ工房 2008年 01月号:びんてまりの作り方
●週刊 かがくるアドベンチャーvol. 18 2008年8月17日号 朝日新聞社:手毬
●パズラボ帳5 PUZZLAB:糸巻
●小さなびん細工手まりのハンドブック 愛荘町のたからもの
●瓶細工の世界 三上草抄 著 書房沙羅の樹(出版)
●月刊 myskip 特集(2012.03):三上草抄氏の特集記事
●JAISTギャラリーリーフレット
「びいどろ・ぎやまん図譜」には、
神戸市立博物館所蔵の文政四年(1821)の作品が載っています。
長崎県松尾景雲氏76才のものと書かれており、この瓶細工が日本最古のものとされています。
「おもちゃ博物館18女の子の玩具」によると、
江戸時代の瓶細工は高級品で、一般庶民には縁遠いものであったが、明治時代になって瓶が安く作られるようになると、女の子の手工芸品一つとして盛んに制作されるようになったそうです。
「瓶細工の世界」の著者の三上草抄氏は、現大妻女子大学の創業者・大妻コタカさんからその技術を伝授されたそうです。
現在、大妻女子大学博物館では企画展「瓶細工 大妻の至宝」(令和6(2024)年9月30日(月)~12月13日(金))が行われています。
ボトルアート
現在は閉館してしまったようですが、タイのパタヤというところにボトル・アートを展示している博物館がありました。
1995年に設立され、300を超えるボトルに入った建物、彫像、風景が展示されていたようです。
この博物館のボトル・アートは、創設者のオランダ人の彫刻家Peter Bedelaisにより15年以上かけて作られた作品だそうです。
(画像、情報はタイ国政府観光庁 タイ観光案内サイトより)
美術館のお土産屋。すごい量!
ガラス細工
ガラスのビンの中にガラスが入ったもの色々。画像はネットで見つけたものです。
ボトルシップはボトルシップでも、中身はガラス製の船です。
「Collezione Millennio ALEXANDER」というブランデーのボトルで、中にガラスのブドウなどが入っています。(多分中に入っています。)
Claudio Colucciというデザイナーが作ったもので、ビンの中にワイングラスが入っています。
これは何なのかよく分かりませんが、ビンがいっぱい入っています。
参考文献
●大暴露 あの超有名人・企業が闇に葬りたかったすべて (ハヤカワ文庫) ウィリアム・パウンドストーン 著、田村 義進, 伊藤 文英 翻訳:ビンに入ったガラス船の作り方
(追記)
●パズルの算法 手とコンピュータでのパズルの味わい方 2024/9/27 上原 隆平 (著) 日本評論社
にはトランプ、ルービックキューブ、びんてまり、マイニングボトルが載っている。