彼 『降りて』






着いた場所はホテルの駐車場だった。








なぜにホテル?


しかもラブホじゃなくって?


はッ?


とりあえず降りますけど・・・








彼の後ろをテクテクと歩いて行く。


フッと・・・デリ嬢だった頃を思い出した。


普通のホテルは、宿泊者以外は部屋に入れなくって、


フロントに見つからないように、


ダッシュでエレベーターに乗り込んだり・・・


コソコソしたなぁ・・・。


でも今はアタシは風俗嬢ではない。


コソコソする必要はナイのに、習慣なのかな?


なんか変な緊張をする。


人の目が気になってしょうがない。


習慣はおそろしいほど脳ミソにしみ込んでた。













彼 『俺は明日早いから、先に帰るで?

  

   清算は済ませとくから、ユカコはゆっくり寝ていいで?』








はッ?








ユカコ 『えッ?ユカコ泊まるん?』



彼 『何の為に来たん?』



ユカコ 『少しなら・・・って言うたやん。


     だからご飯ぐらいかな?って思ってた。』



彼 『ぜっかく逢うのにそれはナイよ?』



ユカコ 『そうなの?ユカコ化粧品とか全部置いてきたッ!!』



彼 『アホちゃう?』









えぇ~ッ???


そうなん???


完全に機嫌悪そうだったじゃんッ。


なのにそうなん???









彼はただ単にSEXをしたかっただけなのかも知れない。


でもね、アタシ・・・ちょっと嬉しかったりしたんだよ。


この時、


彼の声が変わったような気がしたから。




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