100%の確立で相打ち | 『泣きながら歯磨き』

100%の確立で相打ち

おはよう。

俺は、挨拶が苦手です。
だからといって、挨拶をしないというわけではありません。
ただ、挨拶の射程距離やタイミングが、いまだに掴めないのです。
とりあえず生まれ、とりあえず挨拶を覚え、もう何年も経っているというのに、挨拶のことを考えると、どうしても緊張してしまいます。
たとえば、少し離れたところに知り合いを見つけても、恥ずかしくて大きな声を出せないし、手を振るのも恥ずかしいので、困ってしまいます。
それでも挨拶がしたいから、いや、挨拶をしなくてはならないから、だから、そういうとき俺は、ある種の暗殺者になります。
そして、挨拶をするターゲットにしっかりと狙いを定め、まるで精密機械のような微妙な小走り(3拍子のリズム)でターゲットに近づき、慎重かつ迅速に挨拶という銃弾をターゲットの眉間にブチ込むのです。
「おはよう」と。

どんなに辛くても、やらなければいけないというのなら、覚悟を決めるしかないのです。