腐った雪
昼間でも薄暗く、影が染み込み、寒く、寂しく、人目に付かない場所。
そういうところに在る雪は、しばらく溶けずに残ります。
積もったばかりの雪は、あんなに真っ白で綺麗だったのに、溶けずに残っている雪は、泥とほこりで汚れてしまいます。
汚れた雪は、早く溶けて無くなってしまえばいいのに。
昼間でも薄暗く、影が染み込み、寒く、寂しく、人目に付かない場所。
本来なら溶けて無くならなければならないはずの雪が、そういうところで溶けずに残ってしまうと、その雪は腐ります。
見たり触ったりしただけでは分からないけれど、腐っています。
腐った雪が在る場所には、気味の悪い虫のようなもの(大人の手の小指ほどの大きさで、とても濃い緑色をした手足の無いカマキリに似ている)が、何匹も何匹も涌き出てきます。
その、気味の悪い虫のようなものは、お互いの身体が接触するたびにビクッビクッと小刻みに痙攣しながら蠢き、まるで笑っているかのようにカサカサと鳴きます。
鳴く時に表情を変えるので、もしかしたら感情を持っているのかもしれません。
その、気味の悪い虫のようなものは、腐った雪の中にウネウネ潜ったり、腐った雪の中からズルズル這い出たりを繰り返しながら、ただ無為に生きます。
そして、腐った雪が溶けて無くなると、生き延びる為にお互いの身体の中に必死になって潜り込もうとしますが、腐った雪の中だけでしか生きられないので、みんな死んでしまいます。
腐った雪は、早く溶けて無くなってしまえばいいのに。
そういうところに在る雪は、しばらく溶けずに残ります。
積もったばかりの雪は、あんなに真っ白で綺麗だったのに、溶けずに残っている雪は、泥とほこりで汚れてしまいます。
汚れた雪は、早く溶けて無くなってしまえばいいのに。
昼間でも薄暗く、影が染み込み、寒く、寂しく、人目に付かない場所。
本来なら溶けて無くならなければならないはずの雪が、そういうところで溶けずに残ってしまうと、その雪は腐ります。
見たり触ったりしただけでは分からないけれど、腐っています。
腐った雪が在る場所には、気味の悪い虫のようなもの(大人の手の小指ほどの大きさで、とても濃い緑色をした手足の無いカマキリに似ている)が、何匹も何匹も涌き出てきます。
その、気味の悪い虫のようなものは、お互いの身体が接触するたびにビクッビクッと小刻みに痙攣しながら蠢き、まるで笑っているかのようにカサカサと鳴きます。
鳴く時に表情を変えるので、もしかしたら感情を持っているのかもしれません。
その、気味の悪い虫のようなものは、腐った雪の中にウネウネ潜ったり、腐った雪の中からズルズル這い出たりを繰り返しながら、ただ無為に生きます。
そして、腐った雪が溶けて無くなると、生き延びる為にお互いの身体の中に必死になって潜り込もうとしますが、腐った雪の中だけでしか生きられないので、みんな死んでしまいます。
腐った雪は、早く溶けて無くなってしまえばいいのに。