中学の時は人と一緒にご飯を食べると食欲がなくなった。お弁当の時間が苦痛。お昼が近くなると動悸がしてくる。昼までで終わる日は嬉しかった。家で1人でご飯が食べれるから。
お弁当は残して帰った時は家のトイレに捨てた。せっかく作ってもらったのに親に悪い気持ちで溢れる。
家族との外食も。食べられなかったらどうしようと思うと全く楽しめない。食べ始めると食欲が戻ることがあって、食事が終わるとホッとした。
食べられないかもしれないという不安。
特に旅行中はその不安ばかりをずっと持っていた。
いつからか食事は怖いものに変わっていった。
高校の時になぜか自分が太っている気がしてきて、下剤を飲んだ。効果があり痩せた気がした。
それ以降、食事を制限するようになった。
野菜だけを食べて、肉を食べない様になった。
食べ物のカロリーを全てチェックするようになった。
体重は10kg近く落ちたと思う。
人に食べている姿を見られるのが、嫌になった。
普通のご飯が食べれず、お菓子の様なものばかりを食べた。
自分の部屋の机に菓子パン類を隠していた。
食べては飲み込まずに吐き出した。
毎日カロリーを消費するために自転車で坂をこいだ。
学校では誰も友達がいなくなった。1日中黙って過ごした。人が自分のことを笑っている気がした。
大晦日も親戚の集まりに参加せず1人で過ごした。
1人で好きなものを食べた。罪悪感に溺れながら。
学校は最低限だけ行ってすごした。
やめる勇気も元気もなかった。
髪の毛が細くなった、性欲がなくなった。
疲れやすくなった。周りのすべての人間が嫌いになった。このまま死ぬのかと思った。
自分のお腹を見ると膨らんできていた。
色んな人に痩せたと言われた。
何がそんなに食べることに罪悪感を与えていたのか。
お腹がすいて死にそうなのに、なんでずっと我慢してるんだろう。
カウンセラーにもほんとの事は話してなかった。
恥ずかしいことだから。
なんで食べられないのか自分で説明ができなかったから。
欲に負けて食べた時はものすごい罪悪感と倦怠感に襲われる。
糖分が身体に入ると脈をうって血管に染み渡るのが分かる。それが、ものすごく悪いことに思える、
中学の時は食べれないことがストレスだった。正確に言うと食べれないというよりも食べれないかもという不安だが。
高校の時は食べることに対する異常なほど強い罪悪感。これを破るとものすごく落ち込んだ。
何も気にせずに食事をできている人が羨ましかった。細かいことを気にせずに。
普通の事が自分には出来ない。ずっと悩んでた。誰にも話さずに、ずっと一人で。
完璧主義で心配症で、気が小さい自分に無性に腹がたった。それを周りのせいにして、周りを見下していた。
いつしか孤独、落ちこぼれた自分が好きになった。
この病が治ったきっかけは、身体を鍛えはじめてからだ。筋肉をつけるために沢山食べるようになった。でもそうすると今度は何時間おきに食事をしなければならないという規則ができた。
結局は自分で決めたルールに縛られていった。
いつのまにか身体を鍛えることもやめ、食事を普通に取る様になった。
外食も普通にできている。なにしろ食べることに関して、特別な意識をすることがなくなった。
食べるということは、別に良いことでも悪いことでも、楽しいことでも、辛いことでもない。
ただの日常の思えるようになった。
今でも昔の苦しみを思い出すと、辛くなってくる。
深く考えすぎて部屋で一人パニックになったこともある。なぜ食べられないんだなんでなんだと自分を責めた。
恥ずかしさから人に打ち明けることは絶対にできなかった。今みたいに情報も得られなかった。一人で悩み苦しむしかなかった。
本当に辛かった。
代償はあまりにも大きい。学生時代に人と全く話さなかった、友達ができなかった。というより友達がいらなかった。
これはこの病の他にも原因があるんだろう。おそらく自分の性格だ。
周りを全て敵だと思った。
今でも高校の前を通ると思い出す。それなのにいまだに地元にいる。地元から出る力がなかった。
こんな嫌いな街になんで今もいるんだろう。
嫌な思い出ばかりのこの街に。
街が悪いわけじゃなくて、自分が全て悪いんだ。
小学校の時に自分はひどいことを2回した。
友達をはめて、仲間から外した。友達を利用して、嫌いだった奴に暴力を震わせた。
その時の友達とは疎遠になった。もう音信不通になってる。どこで何をしてるんだろうあいつは。
振り返るだけでも自分は最低で最悪な奴だ。
クソな奴だ。
友達と呼べるような人は小中学生以来は出来ていない。その友達とも、もう誰とも連絡も取っていない。
謝りたかった、あの時の事を。
やられた方は覚えてるだろ、きっと。
自分は優しくなんかない、自己中心的で最低な野郎なんだ。
あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
クソ