これほどまでに一冊の本を読み終えて、自分の中のインスピレーション・気持ちを言葉にしたいと感じる本は少ないのではないでしょう。この本はそんな豪傑徳田虎雄の物語です。
徳之島という僻地に生まれ、医者になり、巨大病院組織を運営、国会議員になり、晩年は難病ALSに苦しむという豪傑の一生。善の部分と悪の部分がないまぜになる、まさにカリスマならでは、という感じがします。
日本の地方の現状はとても厳しい。人口は減り、高齢化は進み、生活の根源となるインフラストラクチャーの機能ですら崩壊しかかっています。その中で、地域医療を一番に考え、実践する豪傑。その一方で、グレーゾーンを綱渡りする豪傑、難病に苦しむ豪傑。アウトサイダーである著者が描く徳田虎雄は非常におもしろいです。