今日は少々マジメな議論を。
最近の日本では、米軍という言葉からは、残虐的なイメージしか
浮かばないが、その中にも「良心」をもった軍人がいることは
覚えておかなくてはいけない。純粋に、「民主主義を守る」ために
軍人となったが、実際に戦闘に参加してみると、そこでは
民主主義を覆す指令ばかりが出されていることに疑問を覚える
軍人。そして、その疑問を周囲の人と同じように暴力で紛らわす
のではなく、果敢にも、戦地へ赴くことを拒否する軍人。
そのような人が実際に存在し、服役しなくてはならないという
一見、汚名行為にも見える道を選ぶ彼を支えるアメリカ人が多く
存在しているのだ。
以下は、そのような人物の母親の手記だ。
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ワタダ中尉の母です、皆さんどうかご支援を
キャロライン・ホー
2006年8月15日
アメリカの仲間の皆さん、そして世界中の市民の皆さん、私は将校と
してフォート・ルイス基地に配属されているエレン・ワタダ中尉の母
です。エレンは、6月22日にイラクへ派遣されたストライカー旅団の
一員でした。その運命の日、エレンは移動命令を穏やかな態度で
拒絶し、部下が搭乗しているイラン行きの飛行機には自分は乗らない、
という選択をしました。息子は、除隊要請を提出した日(2006年1月)から
イラク派遣のこの日まで、命令に従えと言う圧力をしつこく受けました
けれども、自分の信念に忠実であり続けました。すでに数知れぬ
イラク人とアメリカ人の命を奪った不法な戦争と占領に部下を引き
込まない、ということが、部下を支援することだ、と確信していました。
正義にもとる非倫理的な目的のために我が軍を使う政策の加担者で
あり続けるよりも、戦争に反対する態度をとることによって部下に
尽くすことができるのだ、と考えたのです。
軍や政府組織内外からの情報調査や専門家に相談し、こつこつと
集めた事実を綿密に吟味して、エレンは、民主主義の名のもとに
残虐行為が行われているのにもう沈黙を続けることはできない、
との結論を下しました。先制的な戦争を正当化するためにだましと
ウソばかりを使った政権の手先であることが、息子にはもうできま
せんでした。何が正しいか決める自由を放棄したのではないし、何が
正しいか決める自由は人間と組織に対する忠誠をも超越するものだ、
ということに気が付いたのです。
将校としての義務は、米国憲法を支持し、憲法を国内外の敵から
守り、合法的な命令にだけ従うことです。イラク行きを拒否する
ことで、ワタダ中尉は自分に課された義務を全うしたのです。それに
応えて軍は、移動しなかったこと、大統領に対する侮蔑発言、
将校として不穏当な振る舞い、ということで起訴したのです。
まとめるとこれらの罪は陸軍刑務所収監7年にもなります。
一人の母として、私は「千里の道」の第一歩を踏み出したばかりです。
わが子の決意が、私が息子に教えてきたことと、息子にしてもらい
たいと私が本当に思っていることとの間に食い違いがあることを私に
気付かせてくれました。わが子の決意によって、私が息子に教えて
きたことと、息子にしてもらいたいと私が本当に思っていることが、
全く違っていることがわかり、そのときは、事の重大さに押しつぶされ
んばかりでした。でも、「うちの子だけはやめて・・・ヒーローにする
なら他のかたの息子さんを」とささやくあの自分たちだけを守ろうと
する身勝手な反応を正当化する言葉を見つけることは、正直言って
できませんでした。いうまでもなく、この経験が人生を変えるような
出来事になりました。わが子が選び取った道に、称賛と尊敬の念を
抱くばかりです。私は無条件に息子を支持します。
当面8月17日と18日の公判前審問の行われる間、そして将来に
わたっても、エレン・ワタダ中尉をどうか引き続きご支援ください。
移動命令拒否と米憲法修正第1条で保障された権利(訳者注:
表現や宗教の自由)の正当性を明らかにする証拠を提出することを
エレンが許されるかどうかはまだわかりません。でも、世界が注目
していること、そして正義が貫かれねばならないことを軍に知らせ
ねばなりません。
8月16日は全米運動普及の日とされ、米国のみならず世界の団体が、
イラク戦争と占領の不法性と非道徳性、そしてワタダ中尉が発信して
いるメッセージを知らせるためにティーチ・インを行うよう要請されて
います。学校、家庭、教会、公民館等々でお話や対話をすることが
できます。それに、フォート・ルイス基地をはじめアメリカ中で、また
国外でも、集会、デモ、ビジルなどが予定されています。意識を高め、
パワーアップし、多くの民衆に行動しようという気になってもらう好い
機会です。
軍法会議が開かれている間の大衆行動と市民不服従の下準備を、
私たちと一緒にやろうではありませんか。
ワタダ中尉についての最新ニュースと行動予定の確認や、8月16日
全米運動普及の日にティーチインを行うのに役立つ様ざまな資料の
ダウンロード、ポスター、リーフレット、Tシャツの求め方、ワタダ中尉
法的防衛基金へのカンパの仕方などについては、どうか、
公式ウェブサイト:www.thankyoult.org
をご参照ください。
平和と感謝を込めて、
キャロライン・ホー、(エレンの母)
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地球上から軍隊をなくすということは、時間のかかることだし、
現在のところ、不可能に近いような気がしないでもないが、
エレン・ワタダ中尉のような精神を持った軍人がアメリカを含む
国々で、数を増やしてくれることだったら期待できるのでは
ないだろうか。本当の意味で「平和な世界」をもたらすために
働いてくれる軍隊ならば、存在意義はある。
現在の日本の自衛隊はその意味で存続性が高いものであり、
それ故に、憲法9条を改正する必要は全くない。ここのところ
注目を集めている自民党総裁選挙だが、次期総裁が阿倍氏に
なりそうな気配があって、少なくとも私の中では、不安は
高まるばかりだ。右傾化を進む日本はどうなるのだろう・・・。
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