若いときは

福袋やバーゲンが楽しみだった。


人気のブランドに並び

普段は買わないデザインの服でも

福袋に入っていたら

バーゲンで安かったら

挑戦して

どうにか工夫して着てみてた。


靴が大好きだったから

ロングブーツは

履くのも脱ぐのも大変だったけど

何本も持っていた。


ヒールは無理して履いていた。

いちばん高いヒールは

確か8センチ。


服を見に行ったら

色んなお店をまわる。

流行りの服を見て

自分に似合っても似合わなくても

買っていた。


自分に似合うものがわからなかったし

人にどう見られるかが

大事だった、あの頃。 


服も靴もたくさん持っていて

毎日とっかえひっかえ着替えて

安心していた。



昨日、衣替えをしてみると

同じブランドの服ばかり。


前開きのAラインの

ワンピースがほとんど。


ワンピースの上に

はおりとしてもワンピース。

デザインは、キーネック。

襟付きのものは

着ないから捨ててしまった。


夏はクルーネックの

頭からかぶるコットンの

Aラインの半袖ワンピースに

前開きのワンピースをはおりで。


色は

黒、紺、白、グレーをベースに

差し色としてパステルカラー。

薄いグリーン、パープル、黄色。

ほとんど無地か、時々チェック。


好きだから昔よく買ったけど

くすみカラー、アースカラーの服は

自分には似合わないから

捨ててしまった。


気が張る仕事のときに

黒や紺のワンピースの上に

はおれるライトグレーやベージュの

柔らかいノーカラーの

ジャケットが何枚か。


靴下は

夏でもウールが気持ちいい。

これは夏冬兼用。


ストッキングは

気の張るときのために最低限。


パンプスは捨ててしまった。

靴はハイカットのスニーカーか

履き心地のよい

ヒール無しの革靴か。

 

アイロン掛けが大嫌いなので

アイロンが必要な服は持たない。

ハンカチは、すべてタオルハンカチ。




歳をとり体型も変わり

流行りの服は着れなくなったけど


自分の好きな服や靴

間違いなく似合う

着てて気持ちがいい服や靴だけの


いまの状態が心地いい。


衣替えをするたびに

どんどん服が減っている。


衣装ケースにも

クロゼットにも空きが出てきた。


自分に似合わないもの

不必要なものが

ハッキリしてきたからだ。


服だけじゃない。


自分の人生に必要なもの

必要じゃないもの。


自分にとって居心地がよいもの

居心地がよくないもの。


それを選んで絞っていくプロセスを

楽しんでいる。


なんでこれは必要じゃないのか?

なんでこれは居心地がよくないのか?


考えることで

自分のことがわかってくる。


何を大事に毎日を過ごしたいのか。




息子が家を出て半年。


息子が出ていったあとの

子供部屋を

自分の在宅ワーク部屋にした

リフォームも終わり

衣替えも完了し


ようやく


自分の暮らしのリモデルが

最終盤に差し掛かっている。