現在では「公認会計士は税理士登録することができる」という制度がありますが、税理士会の方では公認会計士によるほぼ無条件での税理士登録制度を廃止、税法科目取得を登録要件にする、という動きが盛んの様です。日本公認会計士協会側も負けじと登録要件厳格化を阻止する署名活動などを行っており、今の所は登録要件のハードルは上がらなさそうです。
ただ、正直個人的には公認会計士が税理士登録するために、法人税法か所得税法などの税法科目を取ることを要件にしてもいいのでは、と思います。もしくは一定期間の税務実務経験+若干難易度を落とした税法試験に合格などの案もアリかと思います。というのも、現在の企業税務上使用する税法の知識は桁外れに高い水準に上がっていると考えられるからです。
例えば大企業を中心とした連結納税制度、グループ法人税制、移転価格税制、タックスヘイブン税制などなど...。その他様々な高度な税制が次々と施行されていく中、会計士側は会計基準・監査基準・内部統制基準のアップデートにてんてこ舞いで十分に税務知識までアップデートし切れていない方が多いと思います。もちろん最新論点の税務知識を追っている方もいらっしゃるかもしれませんが、そういう方はおそらくごく僅か。私の周囲の同僚の中で税法をキャッチアップし続けている、税理士法人に行った、という人は100人に1人いるかどうかと言ったところです。基本的に会計・監査知識のアップデートで時間は一杯一杯となり、監査上、未払法人税や法人税等の残高検証を行うにしても別表1・4・5位のレビューをして問題ないか確認することが出来るくらいで、税務の有益なアドバイスが出来るほどの知識も経験もありません。
税務業務についてはやはり、税理士という専門家が担当するべきだと思いますし、その税理士自身もしっかりとした税法の勉強に裏付けられた知識、実務経験を持っている方が担当すべきだと思います。お客さんにサービス提供するなら、しっかりとした税務知識を身につける、アドバイスすることが出来るくらいのレベルを身に付けているべき。そうでないとお客さんのニーズや問題にも対処できずに中途半端な存在になってしまうと思います。そう簡単に一つの分野のプロフェッショナルを名乗れるべきではありません。
一方、公認会計士の税理士登録要件を強化する理由として、「税務業界への公認会計士参入を防ぐ」がまま挙げられます。その理由からすると「要件強化することに意味はそんなにあるだろうか?」と疑問には思います。公認会計士数が増加していくと、税理士にほぼ無条件で登録出来てしまい、税務業務に公認会計士が侵食してくる。だからこそ、その参入を防ぐ必要がある。という考えでしょうか。
確かに、一時期に比べて合格者数は減っているものの、会計士合格者数自体は1000人中盤で増加し続けてはいます。これらの方々の過半が税務業務を志向するのだとすると、税務業界としては脅威でしょう。ただ、合格者のほとんどは実務要件を満たすために監査法人へ就職しますし、監査法人から税務業務に進む(税理士法人に就職する)という方の割合はかなり低いと思います。上司・同僚・後輩の転職状況を見て、税務に進もうとする方はおそらく1割もいないと思います。大抵は一般企業の経理や財務部門、会計アドバイザリー・コンサル・ファンドなどに進む。税務業務ももちろん公認会計士としてのキャリアの次にあり得るとは思いますが、実際に進む方はそんなに見たことはありません。
おそらく監査法人を経た方は、監査という業務からクライアントの財務情報をチェックするという仕事を行ってきたことから、領域は違えどやることは概ね同じ(と考えられる)税務業務を選ぶインセンティブが低いのだと思います。税務に行く方は余程税務業務に対して魅力を持っている、税務を生業にしたいという方で、こういった志がある方は税理士としても活躍すると思います。ただ、その数・割合自体は正直少ないと思います。であれば、公認会計士の税務業界参入を阻むことを意図して、より厳しい参入障壁を設ける必要はあるのでしょうか。その意味で試験合格を条件を課す、というのはそんなに意味はあるのか。少々疑問です。
教育効果や税務知識の担保を図る意味で、税理士登録要件に一部試験合格を課す(もしくは一定期間の実務要件を課す)というのであれば、純粋に税理士を目指す方にとって能力を担保するための良い制度改訂になると思います。数は少ないかもしれないですが、安易に税理士になろうとする会計士を防ぐ効果もあります。ただ、今後公認会計士数が増加することを見据えて、税務業界への参入に自衛網を敷こうとする考えがもしあるのであれば、それは意味のある制度改訂なのか。
制度改定を行うとしても、単に敷居を高くして参入を防ぐという考え方でなく、あくまで税務のプロフェッショナルとしての能力・質を担保するためであるべき。その最良の策が一部税法試験合格というのであればそれが良いと思いますし、何れにせよ、単に税務領域への参入を困難にする、という目的で要件改定を行うということにはならなければ...、と思います。
ただ、正直個人的には公認会計士が税理士登録するために、法人税法か所得税法などの税法科目を取ることを要件にしてもいいのでは、と思います。もしくは一定期間の税務実務経験+若干難易度を落とした税法試験に合格などの案もアリかと思います。というのも、現在の企業税務上使用する税法の知識は桁外れに高い水準に上がっていると考えられるからです。
例えば大企業を中心とした連結納税制度、グループ法人税制、移転価格税制、タックスヘイブン税制などなど...。その他様々な高度な税制が次々と施行されていく中、会計士側は会計基準・監査基準・内部統制基準のアップデートにてんてこ舞いで十分に税務知識までアップデートし切れていない方が多いと思います。もちろん最新論点の税務知識を追っている方もいらっしゃるかもしれませんが、そういう方はおそらくごく僅か。私の周囲の同僚の中で税法をキャッチアップし続けている、税理士法人に行った、という人は100人に1人いるかどうかと言ったところです。基本的に会計・監査知識のアップデートで時間は一杯一杯となり、監査上、未払法人税や法人税等の残高検証を行うにしても別表1・4・5位のレビューをして問題ないか確認することが出来るくらいで、税務の有益なアドバイスが出来るほどの知識も経験もありません。
税務業務についてはやはり、税理士という専門家が担当するべきだと思いますし、その税理士自身もしっかりとした税法の勉強に裏付けられた知識、実務経験を持っている方が担当すべきだと思います。お客さんにサービス提供するなら、しっかりとした税務知識を身につける、アドバイスすることが出来るくらいのレベルを身に付けているべき。そうでないとお客さんのニーズや問題にも対処できずに中途半端な存在になってしまうと思います。そう簡単に一つの分野のプロフェッショナルを名乗れるべきではありません。
一方、公認会計士の税理士登録要件を強化する理由として、「税務業界への公認会計士参入を防ぐ」がまま挙げられます。その理由からすると「要件強化することに意味はそんなにあるだろうか?」と疑問には思います。公認会計士数が増加していくと、税理士にほぼ無条件で登録出来てしまい、税務業務に公認会計士が侵食してくる。だからこそ、その参入を防ぐ必要がある。という考えでしょうか。
確かに、一時期に比べて合格者数は減っているものの、会計士合格者数自体は1000人中盤で増加し続けてはいます。これらの方々の過半が税務業務を志向するのだとすると、税務業界としては脅威でしょう。ただ、合格者のほとんどは実務要件を満たすために監査法人へ就職しますし、監査法人から税務業務に進む(税理士法人に就職する)という方の割合はかなり低いと思います。上司・同僚・後輩の転職状況を見て、税務に進もうとする方はおそらく1割もいないと思います。大抵は一般企業の経理や財務部門、会計アドバイザリー・コンサル・ファンドなどに進む。税務業務ももちろん公認会計士としてのキャリアの次にあり得るとは思いますが、実際に進む方はそんなに見たことはありません。
おそらく監査法人を経た方は、監査という業務からクライアントの財務情報をチェックするという仕事を行ってきたことから、領域は違えどやることは概ね同じ(と考えられる)税務業務を選ぶインセンティブが低いのだと思います。税務に行く方は余程税務業務に対して魅力を持っている、税務を生業にしたいという方で、こういった志がある方は税理士としても活躍すると思います。ただ、その数・割合自体は正直少ないと思います。であれば、公認会計士の税務業界参入を阻むことを意図して、より厳しい参入障壁を設ける必要はあるのでしょうか。その意味で試験合格を条件を課す、というのはそんなに意味はあるのか。少々疑問です。
教育効果や税務知識の担保を図る意味で、税理士登録要件に一部試験合格を課す(もしくは一定期間の実務要件を課す)というのであれば、純粋に税理士を目指す方にとって能力を担保するための良い制度改訂になると思います。数は少ないかもしれないですが、安易に税理士になろうとする会計士を防ぐ効果もあります。ただ、今後公認会計士数が増加することを見据えて、税務業界への参入に自衛網を敷こうとする考えがもしあるのであれば、それは意味のある制度改訂なのか。
制度改定を行うとしても、単に敷居を高くして参入を防ぐという考え方でなく、あくまで税務のプロフェッショナルとしての能力・質を担保するためであるべき。その最良の策が一部税法試験合格というのであればそれが良いと思いますし、何れにせよ、単に税務領域への参入を困難にする、という目的で要件改定を行うということにはならなければ...、と思います。