なかなか自由になれる時間がなく、せめて自由を感じさせてくれる詩などを読んだりすることで、つかの間の解放感を得ています。特に「風」がその中に扱われているものに魅かれます。例えば黒田三郎の「砂の上」という詩は大好きです。紹介します。
「砂のうえ」 ( 黒田 三郎 )
はげしい日ざしの下で
風はこころよく頬をなぶる
時間表に記されたすべての時間からの
かりそめの解放
砂の上に座り
身動きひとつせず
いまは
失われるものを
すべて
失われるにまかせよう
時間はいま
風のように流れ
風のようにこころよく
頬にふれては
すぎてゆく

