こんにちは。
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国の財政を考えるシリーズ、最終回です。
前回の続きで、国家財政を家計になぞらえて考えていますが、万が一、詳細設定が気になる方は前回から通してご覧ください。
さて、会社役員Aさんの家計は大幅赤字・繰欠・債務超過ですが、その借金1億円は実は勤務先Cからの借入であります。
このAさんの借金(C社の役員貸付金)は、当面返済は求められていませんので(金利は払っていますが、この点は便宜上、無視します)、実質的な自己資本と見做すことも可能だと思います。
その場合、少なくともBS上の債務超過は解消され、(赤字は残りますが)表面的には正常な世帯だと言えなくもありません。
ただし、このAさんの借金を返済不要と判断した場合、勤務先Cの資産(Aさんへの役員貸付金)1億万円は不健全な資産ということになります。
C社の財務内容が優良であれば吸収できる不健全資産の金額かもしれませんが、内部留保が薄い場合は、もしかしたら債務超過に陥ってしまうかもしれません。
要は、AさんとC社を統合すれば大丈夫という話は(マイナスの額が大きければ)成り立たないということです。
そして、C社はメインバンクのD銀行から融資を受けていると仮定します。
D銀行からの借入額にもよりますが、あまり大きな借入がない場合、C社に対する資産査定も甘くなりがちで、Aさんに対する貸付金が年々増えていたとしても、「Aさんの人物面に問題なし」といった決まり文句で、詳細な資産背景などの調査をしないまま、健全判定しているケースも多いのではないのでしょうか。
しかし、D銀行からの借入が多い場合、あるいは、新たな融資を申し込む場合、この貸付金に目を付けられ、Aさんに関して詳細な調査が実施されると、この貸付金はおそらく不健全と判定され、もしかしたら大幅な実質債務超過と見做されるかもしれません。
その場合、新規融資謝絶、貸し剥がし、金利引き上げ、追加担保・保証人の要請などが発生する可能性が高くなります。
※実際は、100百万円程度の不健全資産が発覚した程度で、銀行が大騒ぎするケースはほとんどないと思います
そうすると、Aさんに対するミルク補給も、その原資が本業収益ではなく、金融機関からの借入で捻出していたのであれあば、これまでと同じように実施できなくなる可能性が出てきます(そもそも、本業が健全であれば、ミルク補給などせずに役員報酬を増やすだけで済むのに、そうなっていないところに大きな問題がありそうですね)。
そして、ミルク補給が途絶えた瞬間、Aさんは破産、そして芋づる式にC社の業績も急速に悪化する可能性が高いと考えられます。
そうならないために、たとえばC社は、Aさんへの融資の条件として生命保険への加入や、物的・人的保証を取っていることが想定されます。
さて、悲惨なのはAさんの息子Bさんです。
相続人はBさんしかいないと仮定します。
Aさんに万が一のことがあれば、相続財産は、おそらく資産より債務の方が多くなると思います。
なので、少なくとも相続は限定承認か、相続放棄になると思いますが、C社、あるいはD銀行のの取り立ては容赦ないでしょう(もしかしたら連帯保証に入っているかもしれませんね)。
ということで、Aさん、および、その利害関係者を取り巻く状況は危険極まりないということがお分かりいただけたのではないかと思います。
整理すると、Aさんは政府・日本国、Bさんは日本国民(それも将来を担う若い世代)、C社は日本銀行、D銀行は外国の銀行や投資家ということだと思います(少し単純化しすぎているので、実際は異なります)。
我々がAさん、あるいはBさんのような末路をたどらないようにするためには、今すぐにでもAさん(=国)の赤字・繰欠・債務超過の解消のための努力をしなければならないということです。
ご清聴、ありがとうございました。
ではまた。