ご無沙汰しております。

台風2号による大雨に週末の予定を流されました。

手持無沙汰な一日です。

 

手持無沙汰なの、今回は昨年行った姫路文学館の話を書こうと思います。

窓の外で叩きつけるように降る雨に驚きつつも充実した一日を楽しめた良い場所でした。

 

知っているかたはそこそこいると思いますが、兵庫県の姫路駅は、北口を出て見上げると、遠く正面に姫路城が見える位置関係になっています。出口さえ間違わなければ姫路城へ行くのにはまず迷いません。

 



姫路文学館は、駅から姫路城入口までの道を真っすぐ進み、入り口手前の大通りを左手の好古園の方へ。さらに途中、「姫路文学館まで0.3km」と書かれた看板の方へ右手に曲がって真っすぐ進んだ先にあります。


ここでは姫路の歴史や姫路にゆかりのある作家・学者を取り上げて紹介する展示が楽しめます。

それも、ただの展示ではなくビデオやデジタルサイネージを用いたものなど、エンタメ性も取り入れた内容となっていて気合いが入っています。また、資料のなかには小説のプロットもあり、物語づくりにどんな試行錯誤があったかを知ることができる機会にもなります。

 

常設展のほかに企画展のコーナーもあり、当時は企画展示では当時は西山松之助展が開催されていました。

西山松之助は江戸を研究していた学者で、本展示では生い立ちや、執筆した手紙や原稿などの資料が紹介されていました。

資料を通じて、0から1を生み出すだけでなく、有象無象から1を取り出すということも功績として評価されることを学ぶ機会になりました。


西山氏の功績としては、江戸文化の研究にあたり、日本特有の文化として「家元制度」という定義を作ったことです。もともと家元制度という名前は無かったものの、江戸時代になんとなーく存在していた文化について、それを聞き取り調査などではっきりと形にしました。言うだけなら簡単ですが、それを証明・説明するための調査量・執筆量を目の当たりにすると、その研究の地道さが伺えます。

ただ、これを私はこれを見受けて、逆に言うと、ゼロから新しいものを生み出すだけでなく、元々あったものから意味を見いだすことも良い仕事になるんだと実感しました。

例えば仕事の企画とかの「新しいものを考えなきゃ...」といった緊張感や「何か新しいことに挑戦しないといけないのでは」という日常の焦りも、新しいものを作り出すことばかりが凄いってわけじゃないのだからもっと肩の力を抜いて考えられるんじゃないか、と思いました。


あまり話としてはまとまりませんが、文学を通じていつもと違う見方を得る時間でした。あと大事なこととして雨の日でも楽しめます。

機会があれば是非。