創作◆3年目の…?in神戸with京介・おまけ★ダーリンは芸能人・妄想2次小説短編vol.21 | 二次元のカレに逃避中♪

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主に、SNSアプリの乙女ゲームについてのレポ、および携帯恋愛ゲーム《ダーリンは芸能人》(LoveDuetを除く)をベースとした妄想2次小説を書いてます。※PC推奨です
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【ダーリンは芸能人】のvoltage公式版およびGREEアプリ版の攻略中に妄想しているシナリオ(妄想小説)です。

現在voltage公式版(本家)のほうは、【相馬竜司】を除いたメイン5人を続々編まで攻略済みで、サブキャラ以外はある程度把握しましたが、好き勝手に書いてます。

ということで、皆さんがお持ちのイメージがぶち壊しになる恐れもありますので、嫌な方は絶対にスルーでお願いします。

たまに読み返しチェックを行い、表現で不自然な部分や不適当な言葉などに訂正を入れる進化型です。基本、大筋は変わりませんが、表現が変わることがあります。


あくまでも、私個人の妄想ってことで片づけてくれればありがたいのですが、万が一著作権法に抵触する場合、プロフなどから教えてくださいm(_ _ )m


③で掲載した夜景の写真は 《フリー写真素材 足成》 からダウンロードさせていただいたものです。

実物はまさに【1000万ドルの夜景】です(b^-゜)

『百聞は一見にしかず』で、実際もメチャクチャきれいですよ♪








   3年目の……? in Kobe with 京介・おまけ

               ★

《 ダーリンは芸能人 》 創作・妄想2次小説短編vol.21




私を起こす声が聞こえてくる。



「……ひろ、…海尋……起きて…?」


「ん……」


「ほら……シャワー浴びて、朝食、食べに行こ?」



大好きな人の声が耳元で聞こえるから、目を瞑ってても顔が近くにあるのがわかって。


まどろみの中で聞く彼の声はとても甘くて、私をいとも簡単にとろけさせる。


だから私は腕を伸ばして、大好きな人の首に腕を絡める……。



「…京介、くん……大好き……」


「………そんな色っぽい顔で迫るんなら、襲っちゃおうかな?」


その一言で私はハッと目を覚まし、体を起こした。



「あ……


 わわっ……」



勢いよく起きたことで、何も着ていない状態の素肌が露わになり、瞬間的に掛け布団を抱きしめて胸を覆い隠す。


そんな私の慌てた様子を目を細めて面白そうに眺める京介くん。



「なーに今さら恥ずかしがってるの?


 ……もう、子どもまで作っちゃってるのに」



そう言って彼はベッドの端に腰をかけ、私の鼻先をツンとつつく。



「えっ……、いや、なんて言うか……癖、みたいなもの……?」


「ま、堂々とされても面白味がないけどね?」



そして、いつものようにおはようのキスを交わす。


……何日かぶりのおはようのキス。


それはだんだんと深くなっていき……私を再び夢の中へと誘おうとする。



「……海尋…」



キスの合間に愛しげにささやくように呼ばれる名前。そして、漏れる吐息。


それらは私の身体を熱くするのに十分で………。


……………。



「ひゃっ」



突然、京介くんは私の鼻をカプッと噛んだ。



「せっかく神戸に来たのに観光したいって駄々こねてたの、誰?」


「も、もうっ」


「続きは……家に帰ってからね?」



彼はクスクスと笑いながらシャワー・ルームへ行った。


私は唖然とする。



「………信じらんないっっ」



確かに、神戸観光をしたいとは言った。


だけど……。



「もーっ!!!」



昨日の夜の名残を流すように、そして火照り始めた身体を抑えるために、京介くんが出てきた後に私もシャワーを浴びに行った。


頬を膨らませながら。


彼はそんな私を見て、からかうようにクスクスと笑い続けていたのだった。


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チェックアウトを済ませた私たちは、山側の北野異人館街へ行く前にホテルから見えていた【神戸ポートタワー】へ行った。


外壁部分の作り方が変わっていて、パイプ状のものを組み合わせて世界にも類をみないらしい。



「京介くん、すごい、この喫茶室、床が回転するんだって。


 こんなの、初めて!」



いろいろと初めて見るものに私は少し興奮気味だった。



「海尋、はしゃぎすぎ」



京介くんはそんな私を見て苦笑している。


それからふと時計を見て、



「そろそろあっちに行かないと遅くなっちゃうな……」



と、ポートタワーでの見物を切り上げることになった。



「1日で観光する以上、時間を短くするか見るモノを減らすしかないもんね」


「異人館街は坂ばかりらしいし、タクシーで行けるところまでタクシーで行こっか。


 海尋にはあまり無理はさせられないし。 ……気分、悪くない?」


「うん、大丈夫。 今は吐き気も治まってる」



私がそう言うと、京介くんは少し安心したような顔をする。


そして、私たちは、観光のメインの北野異人館街へ向かうことにした。




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最初に入ったのは、異人館街の中でも有名な【風見鶏の館】だ。


旧トーマス住宅と言って、もともとはドイツの貿易商人の自宅として建てられたらしい。


外壁がレンガで造られた建物で、やっぱり、日本のものとは違う感じ。



「うわー、中も日本のと違ーう」



パンフレットには、ドイツ人建築家が設計したとある。


調度品も普段見るようなものではなく、別世界のようで。


外見も内装もそして調度品も日本の様式とは全然違うんだ…と思っていると、



「日本の家屋と全く同じなら有料公開する必要ないでしょ」



と京介くんが冷静に切り込んできた。



「いや、それはそうなんだけど。


 ……もー、思ったことを素直に口に出しただけじゃない」



と私は頬を膨らませて返す。



「あ、フグみたい」



京介くんは面白そうに私の頬を両方の手のひらでギュッと挟む。


そして、鼻先にチュッとキスをする。



「も、もー、こんなとこでっっ」



平日とはいえ、異人館の中でも有名な館だから何人かの観光客がいて。


その人たちが私の声で振り向いた。


バレたかと思ったけれど、それは大丈夫だったみたいで。


そのあと、その人たちは視線を元に戻す。



「黙ってたらわかんなかったのに」



京介くんはクスクスと笑いながら先を歩いていく。



「あ、待ってよー」



私は小走りに京介くんを追いかけていった。




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【風見鶏の館】を出てから少し遅めの昼食をとったあと、次の目的に向かった。


次に入ったのは【うろこの家】と呼ばれる、同じく、異人館街の中でも有名な館だ。


外壁を覆うたくさんのスレートが魚の鱗に似ているからだとか。



「京介くん、神戸の町がよく見えるよ」



私は京介くんを手招きして、一緒にその風景を見る。


北野異人館街の中で一番高い場所に位置しているため、その3階からは神戸の街が一望できるのだ。


夏の日差しが、この展望室から見える海をキラキラと輝かせている。


夜景とはまた違う、感動的な景色だ。



「キレイだね、京介くん」



そう言って隣にいる彼のほうを見ると……京介くんは穏やかに微笑んで私をじっと見ていた。



「……京介くん?」


「ん? お日さまにあたってる海尋もきれいだなって」


「えっ……。


 い、いや、せっかくだから景色……」


「うん、景色は見たよ? でも、嬉しそうにしている海尋を見ていたい」


「……」



彼にはいつも言われてるとはいえ、思いがけない場所での言葉に私はドキドキして赤面する。


……やっぱり、慣れないかも。


このたぐいの甘い言葉には。




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そのあと、私たちは新神戸駅に向かい、帰路に着いた。


次に来る時は、残りの名所を巡ることを約束して。


―――そのときには、たぶん、生まれている子どもと一緒に。




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「海尋、大丈夫?」



京介くんが私を寝室に運ぶために抱き上げた状態で、心配そうに声をかけてくれる。



「……うん、なんとか」



新神戸駅から新幹線に乗り、東京に向かう途中で私は強い吐き気を感じた。


何とか歩けるものの、電車を乗り継いで帰ることは少し不安で。


家までタクシーで帰ってきたのだ。



「……夕ごはん、どこかで食べようって言ってたのに……ごめんね」


「いいよ、そんなこと。 新幹線の中じゃ休まらなかっただろうから、ちょっと眠ったほうがいいね」



そう言いながら、私をそっとベッドの上に降ろす。



「ん……。


 う…! ちょ、ごめんねっ!!」



横になろうとした瞬間、吐き気が強くなって。


ベッドから飛び降りて私は再び洗面所に駆け込む。



「海尋っ」



帰ってきてすぐに胃の中に残ってると思われるものを全て出したというのに、吐き気はおさまらなくて。


もう、唾液しか出ない状態。


……確かに、昨日までも吐き気はあったものの、軽めだったのに、今日の夕方になってしかも突然にいきなり強い吐き気に襲われたのだ。



「大丈夫?」



京介くんが背中をさすりながら聞いてくるけれど答えられず、代わりに首を縦に振る。


その間にも襲ってくる吐き気―――いわゆる、『つわり』。


『つわり』の原因はいろいろと言われているけれど、お腹の中で赤ちゃんが育ってる証拠でもある。


人によって症状も期間も違うけれど、とにかく、私たちの子どもに出会うために乗り切らなければならない壁なのだ。



「こんなに大変な思いするなんて……」



京介くんが辛そうに言って私を抱きしめる。




―――やだなぁ、京介くん。


なんで京介くんの方が辛そうなの?


私なら大丈夫だよ?


お母さんになった人たちも乗り越えたんだもの、私にだって乗り越えられるよ。


だから、京介くん、子どもが生まれてからのコトをいっぱい話そう?


きっと楽しいから。




―――いまはちょっとツラくて言葉では伝えられないけれど、話が出来るようになったら、そう、京介くんに伝えよう。


いろんな未来、いろんな思いを。


京介くんの腕の中で私はそんな思いを巡らせるのだった―――。






~ end ~