パルスが終わって点滴を
外されたあとも、熱が出る。

そして、新たに治療法が
考えられていき、
中林先生に言われたのは

エンドキサンの点滴でした。
エンドキサンパルス
抗がん剤です。

もしかしたら、というので
いくつもの副作用を言われました。

そして、◯日にやるかもしれない
とだけ聞いていたのですが
不安がいっぱい。

あるとき、お母さんに
いややなー
帰りたいなー。
て言ってたときに、
私の担当の看護師の尾上さんが来て

りなちゃん、急やけど今から
エンドキサンの点滴やることに
決まったからやるね?


と言われて私はパニック。
されるがままにすぐに
エンドキサンをやり始めました。

けど急すぎて辛くて
今まで我慢してきたものが
一気に崩れて、
病室で号泣しました。

尾上さんは、そんな私を見てすぐに
手を握って背中をさすって
くれました。


そして、私は

帰りたいのに帰れない。
頑張っても治らん。
大学だって行きたいのに。

てずっと言っていました。

尾上さんはただ、

うん。て言いながら
私の背中をさすってくれました。


そのとき初めて尾上さんが
いつも私のことを心配し
考えてくれていたことに
気づきました。
今まで心を開いていなかったけれど
尾上さんはいつでも必死で
私のために、栄養つけるために
栄養士さんに特別メニューを
頼んだり、電気毛布を
持ってきてくれたり
熱が毎日出るからって私の気分が
少しでも晴れるように
体温計を新しいのにかえてくれたり。

そしてこの涙がきっかけで
病院の臨床心理士の方に頼んで
毎日、私の気分次第で
カウンセリングとして
治療のことには一切触れず
大好きなキーボードを弾く時間
おしゃべり、お絵描き
工作などする時間を
作っていただけるように
なりました。

その頃から本当に尾上さんが
大好きで、唯一心を開き
頼るようになりました。




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