『ちょびっと電話していーい?』
そう送ったものの、きっとダメだろうなーって自分で思ってた。
ご主人さま、8時半からお仕事始まるし、
電話のおねだりしようかどうしようかウンウン言ってる間に8時10分くらいになってたから。
おねだりするならもっと早くするべきだったし、
この時間まで悩んだなら、自分の優柔不断さを恨みつつ、電話は諦めるべき。
なんて言うの?
青い信号がチカチカし始めて、もう渡れないかな…って躊躇してから、
やっぱ渡ろう!って道に飛び出した時に信号が赤になったみたいなもん。
のろまはたいていそんな目に会うのよ。日常的にね。
案の定っていうか当たり前っていうか、ご主人さまからお返事なし。
やっぱりなあ、あはは、なんて思ってる時に携帯がポロリンって鳴った。
iPhoneの着信音にもだいぶ慣れた。
『後で』
ご主人さまから2文字数だけのメール。
『はーい(^-^)/』
そうお返事しながら、子供っぽく(後でっていつ?)なんて思ったけど、
それくらいは簡単にごっくん飲み込める。
…もうお仕事なんだし…きっとお昼休みか夜か…明日?かな。
どれもみんな『後で』
どの『後で』かは、わんわんにはわからない。
30分くらいしたらまた携帯が鳴った。
今度はメールじゃない。
『もしもし?どうしたのこんな時間に』
『後でって言ったでしょ。これくらいの時間なら大丈夫かなと思って』
『わざわざ良かったのに。用事はなかったの。いつもの、声が聞きたいな~ってやつだから(笑)』
『なんだ(笑)』
『ごめんね、ありがとね』
『ああ(笑)』
後で、は、お昼休みでも夜でも明日でもなくて、たった30分だった(笑)