パシャッ【4】 | 夢 出会い 魔性

夢 出会い 魔性

日記だったり思い出だったり願望だったり不倫だったり。




「そろそろ行くか」


ああ…1番聞きたくない言葉。

でも絶対に聞かなきゃいけなかった言葉。


ご主人さまは右手で煙草とライターを握って立ち上がろうとしてた。


「ちょっと待って」

「なに?」

「…うん」


わんわんは左手をつつつ、と伸ばして、人差し指と親指でご主人さまの煙草をスルンと抜き取った。

それからライターも。


「なに」

「にぎにぎ」

「?」

「…手、握るの」

「はは」

「写メっちゃうから」

「ははは」


わんわんの不思議ちゃんみたいな行動に笑いながら、
ご主人さまはおとなしくテーブルの上で手を握られてる(笑)


「もう!撮っちゃうからね~」


笑われてるしバツが悪いしなんか恥ずかしいし、
ちょっと逆ギレちっくになりながら(たぶん真っ赤だったはず)携帯のシャッターを押してみる。



「あーーー」

「今度はなに(笑)」


ご主人さま、抗議の声っぽいけど、おとなしく手を握られたまんま。


「…電池きれた…」

「はあ?」

「最近携帯の調子が悪くて、写真撮ると電池切れになっちゃうの。保存前に落ちちゃうから保存も出来ないの」

「そうなの?」

「…うん。だから最近、写メ送ってないの…撮れないから…」

「電池が駄目なんだな」

「…うん」



ご主人さま、「電池が駄目なんだな」って言いながら、自分の携帯を開いてくれてる!


「撮ってくれるの?」

「んー(笑)」

「あのね、あのね、メールなら大丈夫だから添付してわんわんに送って~」

「判った、判ったから動くんじゃない。撮りづらいだろ(笑)」

「うん!(笑)」



ご主人さまは、わんわんに握られたままの手の写メを撮ろうとしてくれてる。

右手をわんわんに握られてるから撮りづらそう(笑)


「撮れた?!」

「動くなって(笑)」

「送ってね」

「電池切れだろ(笑)」

「車で充電してすぐ受信するもん!」

「判ったから(笑)ほら、撮れた」

「見せて~」

「もう送ったよ(笑)」

「ありがと~」


ご主人さまは苦笑い気味(笑)

わんわんは自分でも(アホなのか?)って思ったりした。




4時。
外はまだ明るい。
普通にファミレスの駐車場だし。


とか思ったけど、ご主人さまの腕をエイッて引っ張ってキスしてみた。

も1回しようとしたら、笑いながら「人が見てるよ」って言われた。


「えー」

「この次ね(笑)」

「やーだー」


ヤダ、なんて言っても無駄なのはガッテン承知。

ようするに、言葉遊びの上のワガママよ。

ご主人さまも判ってるはず。

その証拠みたいににやにや笑ってる。


「行くよ」

「うん。気をつけてね。わんわんすぐ充電する(笑)」

「はは」


パタパタ手を振ってご主人さまの車を見送ってから自分の車に乗り込んだ。

すぐに充電器をさして、ご主人さまからのメールを受信。


夢 出会い 魔性-P1000007.JPG


『ありがとう(^-^)写メ届いた』


そうお返事をして、車を走らせた。