3時くらいに寝たのに、ちゃんと6時半に目が覚めた。
やるなあ…なんて自分を褒めながら、さっさかお出かけのしたく。
8時少し前に出れば余裕で電車に間に合う。
いつもはキュッと束ねるだけの髪を久しぶりに巻いた。
ゆるフワなロングヘアの出来上がり。
念入りにマスカラを塗って、鏡の中の自分に少し満足したりして。
(実際はたいして代わり映えしないんだろうけど)
服を着替えて玄関でブーツを履いて…
あれ?変だな。車のキーが無い。
わんわんはガサツなのを自覚してる。
キーなんて、絶対にすぐなくしちゃう。
それを判ってるから、キーは絶対に同じ場所に置くことに決めてる。
そうじゃないと、なくすから(笑)
その、キーが無い。
(変だな…うっかりバッグにしまったっけ?)
そんなことを考えながら、とりあえずスペアキーを握ってドアを開けた。
……ない。
車がない。
玄関前の駐車場に車がない。
一瞬理解できなかったけど、やっぱりない。
(夫、だ)
夫は普段、全く車を使わない。
理由は判らないけれど、夫が車で出かけたんだ。
(…どうしよう)
わんわんが住んでいるところはド田舎で、歩いて行ける範囲に駅なんて無い。
駅どころかバス停も無い。
自転車で出かけられるような服装じゃない。
ちょびっとだけ悩んで、友達が1人だけ頭を掠めた。
ご主人さまと会ったことがある友達が2人いて、
そのうちの1人が近所に住んでいる。
非常識なのは承知で、その友達の携帯番号を押した。
まだ早朝だもの…寝てるかも。
5回くらい呼び出し音を聞いて、電話を切った。
土曜日の早朝…寝てるんだ。
玄関に座り込んだまま(どうしよう)と思ってたら、すぐに携帯が鳴り出した。
さっき電話した友達の名前が表示されてた。
「…もしもし」
「もしもし、どした~?すぐ切っちゃって(笑)」
「…うん…ごめんね」
「どしたの?」
「うん…あのね…今日○○さんと会う約束してるの」
「え?そうなの?」
「うん…出かけようとしたら車が無くて…」
「えっ?」
「ごめんね」
「いいよ、すぐ行くよ」
「ごめんね」
「なんだよ(笑)いいから待ってな~」
「うん…ありがとう」
短い電話ですぐに全部を察してくれた。
ごめんね、ごめんねって思いながら、友達が迎えに来てくれるのを待ってた。