会いに行く【8】自分のこころと向かい合うということ | 夢 出会い 魔性

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日記だったり思い出だったり願望だったり不倫だったり。




友達はちょうど休憩中で、立ち話だったけど仕事の邪魔をしなくて済んだ。

ご主人さまは「カフェで待ってる」って。
だからすっかりガールズ(って言うには無理な年だけど)トーク状態。


「今ね、旦那は実家に帰ってるんだ」

「そっか~」


友達夫婦があまり上手くいってないのは知ってたので、
自然とそんな話しになった。


「…旦那はすごくいい人で、なんだか息が詰まるの」

「うん」

「旦那には、もっといい人が居るんじゃないか…って思っちゃう」

「それは逃げ口実だよ」


ずるいな、って思った。
『いい人』って言葉を選んでるから、ご主人を立てて自分を落としてるように聞こえるけど、
その『いい人』に息が詰まってるんじゃない。

相手にとって自分が相応しくないんじゃなくて、
自分の気持ちが、もう相手には向いて無いんじゃない。

そう思った。


「旦那さんが…じゃなくて、自分の気持ちと向き合ったほうがいいよ」


私もずるい。

友達に言いながら、自分にも投げかけた言葉みたいに思えた。

(私ももっと自分の気持ちと向き合ったほうがいい)


夫のこと
ご主人さまのこと

私は明らかにずるいことをしている。



休憩時間が終わってしまった友達とばいばいした。
きっと、もう会う機会は無い。

別れ際に手を差し延べられて、握手した。
きっと彼女も同じように感じてる。


*・*・*・*

「もういいの?」

「うん」

「夕ごはん一緒に、とかは?」

「…うん、いいの」

「そうか」


カフェで待っててくれたご主人さまと合流して、
タコ焼きを買って、走りながら車の中で食べた。

わんわんが1つ食べて
ご主人さまに1つ食べさせて
わんわんが食べて
ご主人さまにアーンってして


食べながら友達の話しをした。

自然と離婚とか結婚の話しに流れてく。


「俺も考えなきゃなあ。プレッシャーだ」

「プレッシャーなの?」

「プレッシャーだよ。長男だし子供のことも」

「作っちゃう?」

「誰と」

「んっ!」

「あなたはダメ。奥さんでしょ」


え~、とか言いながらケラケラ笑って聞き流した。

ポロンって涙が出たけど、運転中のご主人さまは正面を見てる。

わんわんもご主人さまのほうは見ないで正面だけ見てた。

これなら声だけ気をつければ大丈夫。きっと大丈夫。



泣くのは間違ってる。
ご主人さまは正しいことを言っただけなのだ。


泣くのは間違ってる