バスマットでトントンと足踏みをして、ばたばたベッドのほうに走ってった。
ベッドのそばのバックの中にハサミが入ってるから。
一緒に買った剃刀も一応持って、またばたばたお風呂に戻った。
「ほら!ほら、ハサミ!」
「わかった(笑)」
わんわんはよっぽど嬉しそうだったんだろう。
ご主人さまはちょっと苦笑い気味(笑)
「そこに座って」
「はい」
浴槽のふちにちょこんと腰を降ろすわんわん。
正面にはお風呂椅子に座ってるご主人さま。
「足を開いてごらん」
「うん」
足の間の毛を、ご主人さまの指がつまんでる。
片手にはハサミ。
なんだかどきどきする。
信用してる、とか、してない、とかのレベルの話しではなくて、
刃物というのは本能的に怖い。
しかも切られる場所は真っ平な皮膚じゃなくて、ビラッとしたりヌルンとしてる場所なのも知ってる。
シャキ、とハサミが閉じる度に、見えてるとこの毛が短くなってく。
「短くなったね」
「これなら剃りやすい」
だんだん短い毛の面積が広くなってく。
真剣な表情のご主人さま。
わんわんが怪我しないように、慎重にハサミを入れてくれてる。
シャキシャキと軽い音が何度も聞こえる。
だんだん下のほうに進んでく。
「もっと足を開いて」
「はい」
浴槽に腰掛けたまま、ご主人さまに良く見えるように大きく足を開いた。
シャキ
びくっ
「切らないよ(笑)」
「…うん」
下のほうにゆくと切っている場所がまったく見えなくて、
ハサミが閉じる時に少しびくっと身体が揺れてしまってた。
(怖いな)
(変なとこ切れたりして)
(傷が出来たらヤダな)
(あ、でもご主人さまが付ける傷なら問題ないか)
(だってご主人さましか見ない場所だし)
(ご主人さまが付けた傷なら、ご主人さまが見苦しく感じないだろうし)
↑こんなことをくるくる考えて、傷が出来ても問題ないやって思ったら怖くなくなった。
シャキシャキって音が止んだら、ご主人さまがスポンジでボディソープを泡立て始めた。
短くなった毛の部分に、その泡を塗ってくれた。
「剃るよ」