「普通〜」って言う事の傲慢さを理解せよって言う話 | 寝るより楽はなかりけり

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勝手に期待し、勝手に不機嫌になる「縛るコミュニケーション」の地獄という記事を以前ご紹介しました。



まあこれは男女の関係に限った話ではないと思いますが、これは「気遣いするのは当たり前」という感覚が「何で気遣いしないの!?」「言わないと解らないなんて何様?!」みたいな感覚で、男女問わず、お仕事でもよく見かける風景です。

これは僕がずっと通じて言っている、「自分の常識を他人に押し付ける」というやつです。

ええ?普通そうでしょ??


そう思うでしょう。「普通」って何ですか?
そう聞くと

あなたは変り者で、あなたより私は「普通」ですよ!


と言うでしょ?

もうそこに、矛盾がある。

あなたと私は相対的でしかない。「普通」と言うのは論理的に変です。

いや、言いたいことはわかります。
言ってみれば、「普通」は「世間」です。
「世間における常識」と言いたいのでしょう。

そして、それは科学的にいうと、
規定値、基準値、標準偏差、平均値などです。

まあ、そんな事、会話の中で持ち出すわけにもいかないのは重々承知です。

ただ、どこかでその根拠となるものを「見たことがある」「聞いたことがある」「知っている」程度の感覚は持ち合わせていなければ、「普通」なんて言葉は使うのはフェアではありません。

そして、そういう感覚もなしに「普通は〜」と相手に非難の言葉をぶつけるという事は、単に相対的に「私の常識のほうがあなたの常識より優れている」とでも言いたげです。どんだけ傲慢なんですか。

そしてこういうことを言いだす人は大抵が「長い文章を読む習慣がない人」であることが多いです。論理的思考力が欠落しているので、論理的に構成された文章を段階を踏みながら読み進めることが出来ないのです。正確に言うと、読んでいて脳が疲れてしまい、そこから逃げ出したくなるので、読むのをやめてしまうのです。

論理的思考力がないがために、論理的に相手に説明することを避け、「誰もが自分と同じ意見だと思うよ、たぶん。」なんていう「弱い論理」で相手を批判するんです。

まだ相手に直接言ってるだけましです。
冒頭でご紹介した「勝手に期待して」という段階では頭の中でこの「弱い論理で相手を評価する」をやっていますから、相手がその期待通りに動かないと「勝手に不機嫌になる」のです。

迷惑です。

そもそも言葉を介さないで人は理解できないというのが基本です。日本人の侘び寂びや相手を想って行動する「思いやり」などは、お互いに相手を気遣い、見返りを求めない優しさを与え合える間柄になって初めて成り立つものです。

自分の弱い論理である「普通」を相手に、しかも黙ってぶつけてるような人が相手では、そんな関係はなりたちません。

ちゃんとこのように物事を考えると、「普通〜」なんて言う人が優しいなんて思えないはずです。

僕は「イジメ」というのもこの「普通〜」という感覚が根本だと思います。

根本は自分の存在価値の確認のための他人批判です。

普通こうでしょ!!

なんて傲慢で浅はかな言葉は使わないようにしましょう。

ちゃんと、論理的に「そうしたほうが良い理由」を説明すべきです。

では、また。