本年から5年の間、心理支援活動等の「現任者」に、
国試受験を許可する現任者特例(つまり今現在その仕事をしている人の救済措置)
があります。
でも、その「現任者」は、どんな人が当たるのかっていうことが、
まだまだ知られていないなあ...と、SNSとかのつぶやきを見て思います。
去年の11月に、このブログで書いたのですが、↓
https://ameblo.jp/slapp-nyan/entry-12327747977.html
あらためて、確認しておきましょう。
日本精神科病院協会の説明が分かりやすいので、ぜひ一読をお勧めします。↓
https://www.nisseikyo.or.jp/images/education/kenshuukai/kouninshinrishi/2_1.pdf
つまり、公認心理師法第7条の正規の受験資格(学歴)に関わりなく、
以下の2つをクリアできる人なら誰でも、今年から5年間に限り、受験できます。
1)文部科学大臣及び厚生労働大臣が指定した講習会の課程を修了した者
2)文部科学省令・厚生労働省令で定める施設において、第2条第1号から第3号※までに掲げる行為を5年以上業として行った者
※≪第2条第1号から第3号≫
1 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること。
2 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導 その他の援助を行うこと。
3 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その 他の援助を行うこと。
ようするに現時点で、現任者資格として求められているは、
「5年以上」の上記1〜3の実務経験だけなのです。
その実務経験者が、文科省・厚労省指定講習機関発行の
「現任者講習」(どなたでも受講可)受講修了証明書を手にすると、
国試受験のパスポートが得られるのです。
ここで、「もしかしたら、わたしも受けられるの?」と思ったとき、
どうしても気がかりになってくるのは、実務経験の内容です。
勤務日数や時間数、雇用形態とか....。
でも、上記の法文を、よ〜く確認してみましょう。
ここには、週に○時間という規定はありません。
つまり、週に1日のみ数時間のみの「行為」でも可と解釈できます。
また、「業として行う」には、正規・不正規や有償・無償の規定はありません。
つまり、無償奉仕(ボランティア)でも可と解釈できます。
なお、以上の解釈について、発言の信頼性が最も高い職位の方が、追認しています。
野島一彦氏です。
野島氏は、公認心理師国試運営事務の民間委託先の日本心理研修センター理事です。そして、一般社団法人日本臨床心理士会の幹部で、しかも、
「公認心理師制度対応プロジェクトチーム代表」です。
その野島氏が、本年1月7日、兵庫県臨床心理士研修会の講演で、
ご自分自身も「現任者」の一人として、
上記の実務経験解釈の内容を、明確に説明されています。
また、もっと広く知ってもらいたいことは、
これからも「現任者」に成れる可能性を持っている人たちがいること。
実務経験4年目の人は、学歴不問で、来年に受験資格が得られます。
3年目の人は再来年、2年目の人も4年後に。
そして、たとえば....
去年から、
福祉施設での傾聴など心の支援のボランティアに、週1日通い始めている、
大学や短大、専門学校、高校で、心理学を学んでなかった人でも、
(そう....たとえ、国の制度で定められた中学校や小学校を卒業してなくても)
今後4年ずっと続けて活動実績を積み、それを、施設長に証明してもらえれば、
救済措置期間終了の年、ラストチャンスで受験できます。
テストは、マークシートのみ。
暗記と、回答技術の訓練の努力が実を結ぶのです。
今年の出願締切は、9月9日国試日程からの逆算での予想よりも、
ぐんと前倒しになっています。
それは、この「現任者」資格審査に時間が取られることが必至だからです。
募集期間は、5月7日から6月1日までです。
本年受験を望まれている方は、
現任者を証する書類を早めにご用意ください。
また、現任者コース以外で受験される方も、
必要書類のご準備をどうぞお早めに。