いまから、7年ほど前のことです。

日本臨床心理学会の将来を考える会員有志のネット上の意見交換の場がありました。

そこには、当時の事務局長(わたくしの前任者)を含む中堅の役員と新人運営委員、他にわたくしなど一般の会員も参加していました。

 

そこは、思いっきり本音で語れる場.....のはずでした。

その場ではメンバーは相互を信頼し、気軽な意見交換が交わされていました。

信仰などプライベートな話、勤め先の愚痴などもガス抜きとして語られました。

その中で、当時の運営執行部への少々過激な批判や、古くからの役員へのさまざまな思いも、遠慮なく出ていました。

 

 

日本臨床心理学会をどうしたらよりよく、一般会員の思いが届くようなかたちへと変えて行けるのか、という自主的で意欲的な語り合いの場でした。

当時の執行部を潰そうとか攻撃しようとかといった破壊的なものでは全くなかったことは、わたくしの手元に残っている当時の皆さんの発言のプリントアウトで、ちゃんと証明できると思います。

(プライベートな話も含まれるので、もちろん厳重に保管しています。)

 

この自由で楽しい語り合いを、わたくしたちは、NHK教育テレビの番組名をもじって、「しゃべり場」と名付けていたのです。

 

 

ところが、重大な事件(クライシス)が、突然起こりました。

 

「しゃべり場」で一番元気よく、毎日たくさんの発言と、議論の中心になっていた、若手の女性運営委員がいらっしゃいました。

その方は、ご自分の職場や所属研究機関の事を実名で語ってられました。

 

その彼女の発言を、えり抜いて印刷したものが、その文書がその機関で公開されると彼女の立場が危うくなるばかりでなく、彼女の目指していた将来の目的に重大な影響が及びかねない、彼女の所属機関に郵送されたのです。

 

 

とたんに、これまで自由にガス抜きの発言が出来ていた場は、疑心暗鬼が渦巻く、殺ばつとした場へと、がらりと変わりました。

 

だれが密告者なのか、スパイなのか、と互いへの信頼が失われ、間もなく「しゃべり場」は崩壊し、管理人だった若手運営委員はこのグループを閉鎖しました。

 

その後、「しゃべり場」管理人だった男性と被害に会った女性と当時の事務局長は、次期運営委員に再立候補せず運営委員を辞めただけでなく、日本臨床心理学会を退会しました。

 

当時「しゃべり場」に参加していた人たちの中で、現在も日本臨床心理学会の会員でいらっしゃるのは、わたくしが知る限りは、全心協会長の宮脇稔さんだけです。

 

 

日本臨床心理学会の抱える問題(これまでのまとめ)

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