9-2)  決算報告は、印象誘導の枠取りから始まる

 

 2014年度、第21期運営委員会(ω代表)による会計報告文には、記名はない。

 しかし、この報告を誰が作成したものであるかは、後ほど判明する。

 ここでは、読み手の印象を誘導・操作するこの報告者は、ωからの示唆に依れば、α(私立精神科病院連合の御用組合幹部) である 。

 

 『機関誌』52-1、p77  冒頭のもの言いは、このように読み取れないだろうか。

 

<20期の会計管理が杜撰(乱脈を極め、でひどいもの)だったので、21期の会計担当の私αはとても苦労し、「なんとか …{中略}…把握でき」ました。>

 

 こうして事実を都合良く歪め、この後の話者αの説明を、読者にすんなりと受けとめさせるための、枠が作られる。

 

<この現状を修復する仕事量はとても多くて、たいへん面倒でした。これも、20期の担当者がちゃんと仕事をしなかったせいです。>

 

 漠然とこのような「話しの筋」が心に刻まれていくのかもしれない。背景を、窺い知らない第三者にとっては。

 

  ところで、2014年度総会議案書は、じつは複数ある。

 前もって郵送された版(発行日:2014年9月10日)と、『機関誌』52巻1号(p71〜)掲載のものである。

 問題の、客観的事実を改竄・捏造した箇所は、後者のp77〜78である。

 前もって送られていた版のこれら諸々の事実歪曲記述に対する、筆者からの抗議を無視・黙殺し、公式な学会機関誌に掲載し、国立国会図書館に献本することにより、本学会史の公式記述としたのである。まことに歴史修正(改竄)主義も甚だしい。

 

 直近の55巻1号、本年度総会特集号においても、この歴史改竄主義が所々に表出される。

 

 殊に、佐藤和喜雄のシンポジウム予稿内、2015年9月4日の総会についての記述においては、その現場に選挙管理委員として居合わせた者としても、この改竄の責は極めて重く。ここで佐藤から誹謗された少なからぬ会員側からの批判を、佐藤は免れ得ない。

 

 客観的な事実を歪曲したばかりでなく、精神保健医療被害者とその支援者を誹謗する文言(文字列)を、本学会の歴史的資料となる学会誌に記したのである。

 

 これを、佐藤和喜雄氏ご自身が、しっかりと記銘頂きたい。

 

 金光教篤信者として、これが、果たして神からの<聴こえ>であったのかも含めて。

 

 

 さて、これから後は長い報告(数回に分割して連載予定)となる。

 

 学会会計は、会員一人一人の会費で成り立つ。それが、本学会の運営委員会でどのように扱われてきたのかを記さねばならない。 

  

 2013年9月21日に、杉野麗子(仮名:21期事務局長)宛引継ぎ書類一式の送り状電子ファイルの添書の一部に、筆者は以下を記した。

 

(20期運営委員会メーリングリスト #2626)

 なお、会計資料につきましては、帳票類は作成いたしておりません。前年度分も費目毎に分類した金銭出納メモを年度末に締めました。このような暫定的な処理に終わっておりますので、今年度会計担当におかれましては、専門的な方式であらためて領収書類から起こしていただければと存じます。ご存じの通りそう多くの量ではございませんので、1、2時間の工数と考えます。

 

 2013年3月末までの会計処理は、この時点で既に終了していた。

 決算報告書は、第49回総会議案として審議され、承認ずみであった。

 故に8月11日以降の 物品の引継ぎでは、杉野麗子宛に、暫定会計担当の筆者から、4月1日から8月10日までの支出分の領収書分類ファイルと 添付注記メモを送付した。

 

 ところで、20期で複式帳簿が作成できなかったのは、簿記の経験がない筆者が、やむなく、暫定的に会計を担当せざるを得なかったためであった。

 

 前にも記したが、20期運営委員会での役割決定の際、筆者が会計を担当しないことが、20期事務局長を引き受ける条件であった。

 

 しかし、その際に自ら会計担当を申し出た役員が、同年度末に突然不可解な理由で退会した。その時、他の委員の何れも、替わりに会計を引き受けなかった。前担当者は、着払いで会計関連物品を筆者に送った後、音信不通(受信拒否)となった。

 

 なぜ前任者がそのように振る舞ったのかは、筆者の知る所ではない。少なくとも公式のメーリングリスト上の通信トラブルに加えて、非公式な情報のやりとりが、旧来多選役員の間で取り交わされていた可能性が否定できないように思われる。

 

(つづく)

 

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