前に、ちらっとふれたこと(以下引用の最後のほうに書いたこと)ですが、

http://ameblo.jp/slapp-nyan/entry-12277589732.html

 

私たちをSLAPPした側を勝たせた、地裁(一審)のK裁判長は、私たちが訴えられた同年の8ヶ月前、けっこうメディアをにぎわした判決を出しています。

 

それは、当地裁が立地する政令指定都市(その本庁と地裁・高裁は徒歩数分)の首長(正確に言えば前首長)が訴えた裁判で、原告首長を全面勝訴させたのです。

 

当時の2ちゃんねるなどの書き込みを見ますと、そのタレント弁護士出身前首長と自分たち一般人・庶民?と同一視して、原告が勝ててよかったね!の論調で、被告出版社を批判するものがほとんどでした。裁判官の裁定そのものへの疑問はちっとも見当たりません。裁判所の判断が正しいものである、というところから出発するのが、一般庶民なんですよね。

 

そう、にゃん本人もそうでした......4月7日の判決文を読むまでは.....。「この頃は、おかしな判決が多くなった」と聞いてはいたものの、いざ自分の身にふりかかるまでは、ほんの他人事で、のんきなものでしたなあ。

 

ところで、その裁判、出版社側は控訴したのですが、高裁でも覆りませんでした。これで前首長は完全勝訴。この裁判を裁判αと仮に呼びましょう。

 

ところで注目すべきことは、その後なんです。この前首長が勝った判決が出た同月、同前首長が別の出版社を訴えた裁判(K裁判長ではない別の地裁裁判官が担当)の判決があり、そこでは前首長は敗訴します。これを裁判βと仮に言います。その後高裁でも同じく敗訴、そして今年の2月1日最高裁でも前首長の敗訴が確定しました。つまり、裁判βでは、原告の元首長は、完全敗訴でした。

 

裁判αとほぼ同時進行だったこの裁判βは、どちらも著名出版社に対する名誉棄損、賠償請求です。

 

ところで、毀損された名誉の内容よりも、証拠や根拠の有無が裁判では重視されます。ていうか、たくさんの要素で出来上がったカオス的総体から、計量・計測できるものだけを取り出し限定して、計量・計測していくのが裁判所がやることなんだな〜って、にゃんはスパルタ式で学習させられました。

 

裁判αとβの違いは、どこか?っていえば、βで訴えられたのは、出版社だけでなく、けっこうメディアに露出する有名精神科医も、だったのです。

 

素人目には、αもβも、名誉棄損や社会的評価の下げられ度、ディスられ感の強さの点では、正直私には大差は感じられません。むしろ、βの名誉棄損の度合いの方が、その筋の専門家が断定診断している印象から、ディスられ度は高いと思うのです。

 

そこで、特殊の一般化はいけませんが、以下の不等式の妄想が浮かんだ次第です。

 

ひらめ裁判官 < タレント弁護士出身政治家 < 準タレント精神科医の物書き

 

これはもちろん冗談めいた仮説です。じつは、わたくしたちが被っているSLAPP裁判とα裁判のK女史の裁判指揮には、上記の不等式が成り立つための、或る変数が推定される気がします。が、...いまは、ここらへんで止めることが身のためでしょう...。