よく似ている都市伝説で、杉沢村と犬鳴村伝説というのがある。いずれも、過去に大量殺人があったり酷い差別を受けていたとかいう村の話で、呪われた村であり絶対に入ってはいけないのだという。少し違っているのは、杉沢村の場合は明確に亡霊が殺しにくるのだが、犬鳴村の場合は亡霊ともまた違う、得体の知れない異形の者達に殺されるのだという。杉沢村の場合、村の入り口に「この先に進む者は命の保証はない。」と書いてあり、犬鳴村の場合は「この先、日本国憲法(又は大日本帝国憲法)は通用しない。」と書いてあるそうだ。こうした都市伝説に影響を受けたと思われる昔のホラーゲームに『サイレン』というのがあり、サイレンが鳴り響くと村が異界に取り込まれ、屍人や闇人といった異形の存在が襲いかかってくる、という内容である。ただ、杉沢村、犬鳴村、サイレンの3つは、似ている部分もあるけどそれぞれまた微妙に違うような感じはする。怖さの質も、それぞれが微妙に違っているように思う。杉沢村は明確に亡霊で、犬鳴村は得体の知れない異形の存在、サイレンは屍人、闇人のようなゾンビ的なものでラスボスは邪神?のようなものだった。犬鳴村は、明確に正体が分からないから得体の知れなさという点では一番不気味さはあるように思う。