※基本的に毎週金曜日の更新です。
アクアが来てから一週間の月日が経った。
その間にわかったことといえば、彼女は何処か別の国、それも遠い国から来たのではないか? という事ぐらいだ。
理由は二つある。
ひとつは、彼女の髪の色。この国、もしくは近隣諸国で青い髪は珍しい。
もうひとつは、彼女は俺達の常識が一切通用しなかった。
例えば、ナイフとフォークの使い方を知らなかったり、文字が読めなかったり、
私の部屋のベッドに入ってきたり、服の着方に困っていた事さえあった。
その度に俺と城の者達で彼女に色々な事を教えた。
幸い彼女は飲み込みが速く、それなりに城の生活に慣れてきていた。
「今日の午後は空いてるから、一緒にどこか行くか」
俺はいつものように部屋で執務をしながら、ソファの上で座るアクアに言った。
アクアは、とても嬉しそうに頷いた。
彼女は喋れないのと、土地勘がないのとで、俺か城の者の誰かが一緒にいないと出かけることが出来ない。
ここ数日は、城の誰かが外に連れて行っていたみたいだが今日は皆忙しい。
外出なかった彼女は、俺の部屋に来た。
仕事があるから、一緒に居ても暇だろうと思ったが、彼女はそのことを気にしてはいないようだった。
彼女がいいなら、それでいい。
俺は彼女と居るのが嫌ではなかったし、むしろ彼女と居ると安心でき、素直な自分で居られた。
彼女の裏表の無い無邪気な子供のような素直な笑顔が、それを可能にさせていたのかもしれない。
「じゃあ、決まりだな。俺の取って置きの場所を案内してやるよ」
俺はそう言った後、仕事に戻った。
できるだけ早く終わらせなくては。