俺達の高校生活の最後の文化祭は、ロミオとジュリエットになった。

 何故か、俺はジュリエット役。

 いや、理由はわかっている。友達が俺を推薦し、皆それに賛同しやがったのだ。

 チャンチャカチャンチャンチャチャンカチャンチャン、チックショー♪(小梅風)

 今日、台本が渡された。パラパラめくって見る。

 主役なだけあって、さすがに台詞が多い。

 これを覚えて、女装して、ああ、考えるのも嫌だ。

「はぁぁ……」

 俺は台本を見ながら溜息を吐いた。

 次の日から、練習が始まった。

 俺が演技するたびに笑いが起こる。クソッ。

「ほら、山本君集中して」

 と、笑わないでそう言ったのは、演技指導の宮部。ちなみに演劇部。

「皆もちゃんと集中して!今年で最後なんだからね!!」

 皆に渇を飛ばすと宮部は、それじゃあ今のシーン最初から、軽く笑みを浮かべそういった。

 それから一週間。

 宮部の指導のかいがあって、皆なかなか様になってきている。一人を除いて。

「山本君、声が小さい!それじゃあ、後ろの席の人に全然聞こえないわ!!」

 まぁ、その一人って俺なんだけども……。

 今、俺は放課後練習の後の個人練習をしている。

 宮部が俺があまりにも上達しないのを見かねて、こうして個人練習させたのだ。

 こうして、極普通のままロミオとジュリエットは終わった。