季節は、露となった。

 教室には、私だけ残っている。

 実は、こんな日に限って傘を盗まれたのです。

 傘を盗んだ奴に恨みを抱きつつ、私はこうして教室にいるのです。

 さてはて、どうやって帰りましょう。

 雨が止む気配はありません。

 誰かに迎えに来てもらおうにも両親は共働きで、兄弟も居ません。

 タクシー代などもなく、祖父母の家もここから遠いです。

 静かな教室に雨音が響きます。

 ポッポッという雨が何かに当たる音が響きます。

 雨は、相変わらず止みそうにありません。

 私は、濡れて帰る覚悟を決めました。

 結局、その日の夜になっても雨はやみませんでした。

 私は、びしょ濡れになってしまいました。

 明日は晴れるといいなと思います。

 そしたら、この機会に新しい傘を買おうと思います。

 今度は、盗まれませんように。