森の中に一本の道があった。
その道を東に向かって一台の車が走っていた。
黄色くて、小さいあちこち傷だらけの車だった。
運転席に一人の男が乗っていた。黒いコートを着た二十代前半の男だった。
腰にはホルスターがあり22口径の拳銃が一丁収められている。
ぼくは、興味津々で「拳銃触っていいですか?」と聞いた。
すると、「ダメだ」と二十代の男性が言った。
「えーいいじゃん!ぼくに、頂戴!ねぇ、おじちゃん」
とぐずり始めた。しょうがなく彼は、ぼくに拳銃をくれた。
それを持つと、根強い光が僕に当たった。
「かくごー」と言って僕は、運転席の男を拳銃で撃った。
彼は、僕の拳銃捌きを見て逃げていった。
取り残された僕は、わんわんと泣き叫んだ。
「おしまい」
二十代の男はそう言って本を閉じた。
「・・・・・・おもしろい?それ」
男の隣で丸くなっていた黒猫が言った。
「ん?俺的には面白かった」
男が言った。
男と猫はとあるホテルに居た。ベッドとシャワーしかない質素な部屋だった。
「この国のいろんな人に勧められて暇つぶしによんだだけだけど。面白かった」
「人間ってよくわからないわ」
猫が言った。
「さて、俺は寝るよ。おやすみ、ササラ」
男はそう言って、ベッドに横になった。
すぐに男の寝息がササラと呼ばれた猫に聞こえた。
ササラはちらっと本を見て、呟く。
「・・・・・・やっぱ、よくわからないわ」
と言って一生目を醒める事がなかった男と黒い猫でした。