昨年の屈辱を晴らせるか?TWAワルシャワ大会(RONDO1) | 青梅の里山から世界を目指す!~階段王に、俺はなる!~

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「日本一の階段屋」横森製作所サポートアスリート・渡辺良治です。スカイランニングの都市型種目「階段垂直マラソン」で、アジア初のワールドシリーズチャンピオン、「階段王」を目指しています。

こんにちは。

 

 

ようやくワルシャワ大会のレースレポートを纏めることが出来ました。

 

それではどうぞ✨

 

 

 

自信をもって臨んだ1本目

 

3月14日(木)のお昼頃にワルシャワに到着し、そこからまる2日たった3月16日(土)の午後1時半にエリート部門のレースが始まります。

 

2日間でしたが、しっかり睡眠を取り、ワルシャワの風土にはすっかり慣れたので落ち着いて過ごせました。

 

 

十分に準備をして臨んだ今回のレース。

まずはコースについておさらいです。

 

836段の階段を登り、地上37階がゴールです。

 

 

 

スタート形式は30秒おきに1人ずつスタートするウェーブ形式。

 

1本目の30分後に2本目がスタートするという2本勝負。

 

 

目標タイムは、強気に出て、1本目を3分35秒
2本目を3分45秒とさだめました。

 

 

先頭スタートはもちろん世界ランキング1位のソウワイチン選手。

 

去年の彼のタイムは1本目3分33秒。明らかに自分よりスピードがありますDASH!


約30秒後に自分がスタート!フラッグ

 

すると前を行くソウ選手の姿も音も全く無く自分だけの世界に集中できました。

 

とにかく意識すべきは大転子部分(足の付け根)を回すこと。
余計な力みを無くして最小限の力で走り続けて登ることを意識しました。

 

 

(無理せず少し外から大回りするもリラックスできているようです。)

 

その成果は一定あったようで、ほぼ30階まで想定通り…。
というより思ったより疲れを感じずに…
「到達してしまった」んです💦

 

 

ヤバイ、これは余裕を持ちすぎた❗️
と焦り32階くらいから両手で身体を引き上げる(elb)登法でペースアップを図りましたが、この登り方はペース維持には向きますが、ペースアップには向かず、結局余力を少し残したままゴールしてしまいました…😢

 

 

 

 

厳密にいうとこれはに失敗レースです

身体を楽に使うことに意識し過ぎたせいでまだ余力があることを認識できていませんでした。
 

タイムは去年より1秒だけ速い**3分45秒**

 

正直言って悔しい結果となりました…。

 

一本目の時点では3位で、2位にファビオが3分42秒、一位がソウ選手で3分39秒。

地元のピーター選手は3分47秒で自分と2秒差の4位。

 


ファビオ選手が若干タイムを改善しましたが、他の2人は去年よりタ5秒ほど落としていて、みんな万全ではないということは確かです。

 

覚悟を決めるしかない!

 

うまくいく時もあればうまくいかない時もある。それが勝負事だろ⁉️と自分に言い聞かせて2本目で完全オールアウトを期すことにしました。


フォームを崩さないことは必須条件ですが、一本目よりも少し突っ込み気味に行き、25階辺りで歩きを入れても良いのでとにかく前半のタイムを短くする作戦に決めました。
しかしそこから約10階分くらいは地獄の苦しみが待ってるだろうなということは容易に想像出来ます…。

 

 

(2本目に向かうエレベーターの中の不安な表情)

 

 

正直、100%確実な答えはありません。結果論でしかないのだから、まずは初志貫徹で前半攻め切ることをやってみる。
それでダメだったのならまた考え直せば良いのだと開き直って勝負をかけることにしました。

 

 

(スタート直後の立石選手)

 

また、一緒に参加した立石ゆうこ選手の一言も腹を固める決め手になりました。


「もう歩きたいって思ったとこから頑張れるかどうかが勝負の分かれ目ですよ!」
 

本当にその通りですよね。
金言をありがとうございます‼️

 

前半から勝負の2本目

 

因みに2本目は一本目のタイム順にスタートを切るため、ゼッケン2ですが、3番目のスタートでした。
ソウ選手、ファビオ選手を見送り…。
いよいよ最後の闘いが始まりました。

2本目もフォームは安定し、手すりを掴む手も無思考で身体の望むままに掴ませてやりました。

そんなこんなで気づけば10階。身体の疲れはほぼ感じません。

 


というか、敢えて疲れ具合をチェックしようとしないことにしました口笛

 

 

16階あたりからは僅かに足を運ぶリズムが衰えた感覚があったので頭をほんの僅かですが更に前傾させて推進力を増加させます。
そして更に大転子部分に意識を集中させます…😑

20階を過ぎるともう半分過ぎなので少しづつ気持ちは軽くなります。
 

(この苦しみから間もなく解放される)
という想いがぼんやり頭をもたげます。しかしここで焦ってはダメです。

 

25階までは無心で「走る」

そして最低限の目標25階まで来た時に初めて一度身体の状態をチェック。

あと何階分走れるかを瞬時に判断し、それは「2階分」と決めました。

 

 

(両手を使う際も腕は力みません)

 

 

27階からは5階分は絶対に何も考えずに手摺を両手で掴むelb登法でペース維持しようと決めました。
ペースを上げるのではなく無心でクイックに行いペースダウンを防ぐだけで良いと思いました。

2本目なので当然疲れはピークに差し掛かり脚は思ったように上がりませんが、とにかく無心でした。

本当に振り絞るのは32階からのラスト5階分だと決めていました。

 

 

意識が薄れてもすべてを出し尽くす!

 

そしてやって来た32階。

ですが、歩きがいい感じのペースだったのでもう半階分だけ歩きをいれて、残り4.5階分を全力でもがく事にしました。

 

 

自分の身体を最後は信じてやるしかありません。

「思うがままに動け!動いてくれ」

 

 

と念じながら駆け登り切り、最後の水平ゾーンへ。

脚は細かくステップを踏むようにしてカーブを切り抜けて本当のラスト6mほどだけは倒れ込むように駆け抜けてゴール🏁

 

 

そして本当に倒れます。

(あぁ、無事倒れることができた)
と安堵しました😅

気になる結果は・・・?

その場でピクピクすること2分ほど絶望


ピーター選手が駆け込んでき、更に5番手でスタートしたパウエル君も続いて来ました。

彼らとの差は縮まったのか広まったのか全く分かりませんが…。とにかく考えることすら出来ないくらいオールアウト出来ました。

 

 


(スピード感あふれるファビオ選手のフィニッシュ)


先にスタートしていた二人とのタイム差も当然分かりませんが、下に降りれば結果発表かなと思って横たわっていると、ファビオ選手が声をかけてきました。

 

「ハイ!コングラッツ!」

 

え?何?今congratsって言ったの?

耳を疑いつつ握手をしお互いの健闘を讃え合いました。
自分より2歳年上ですが未だ衰えを見せないどころかまだまだタイムを更新する時もある偉大なる先輩です。
 

去年は一本目の同タイムでしたが2本目に10秒以上差をつけられて負けたことが思い出されましたが…。

 

 

パソコンに出ていた速報を見てみると、
なんとファビオ選手は3位。
1位はやはりソウワイチン選手

 

とすると、2位は🥈は…。

 

 

Ryoji Watanabe
の文字が飛び込んで来ました👀

 

や、やった!何とかファビオを、抜いて2位!最低限の目標、表彰台はGETです‼️

しかも2本目のタイムは1本目より0.3秒速かったようです。

 

男子のトップ5で2本目の方が速かったのは自分だけでした😅

 

成長したからこそわかるライバルの強さ

 

総合リザルトは以下の通りです↓↓

Top 5 Men
🥇 Soh Wai Ching 🇲🇾 7 min 20.00 sec
🥈 Ryoji Watanabe 🇯🇵 7 min 30.82 sec
🥉 Fabio Ruga 🇮🇹 7 min 31.31 sec
4th Piotr Lobodzinski 🇵🇱 7 min 37.66 sec
5th Pawel Ruszala 🇵🇱 8 min 01.40 sec

 

 

去年の逃した表彰台を取り返しました!
これで2023年4月から、13回連続表彰台getです!
ファビオ選手とはたった0.5秒差、一歩分くらいの超僅差でした!
42歳になりますが、去年とほぼ同じタイムでまだまだ衰える気配を見せません。

 

 


 

チャンピオンは今回もソウ選手でした!
去年より4秒タイムを縮め、まだまだ伸びしろのある強敵ですが自分も負けずに成長を続けたいと思わせてくれるありがたい存在です

 

(闘いが終わればみなfamily!女子の立石選手も昨年より一つ順位を上げて7位)

 

 

 

次回こそは彼をも超えて表彰台のテッペンに立ちたいと思います!!

今回もたくさんの応援ありがとうございました!!