みなさん、こんにちは!

 

私はオンラインでJLPTのN4やN5の指導を

何度もしてきました。

 

その際に、教科書『げんき』を使用していた生徒と、

『みんなの日本語』を使用していた生徒とで、

正答率に差異が生じることに気付きました。

 

その原因は主に二つあります。

まず、学習項目の提出順が違うことです。

 

たとえば「Nがほしいです」という文型は

『みんなの日本語Ⅰ』では13課に出てきますが、

『げんき』では2冊目の『げんきⅡ』の14課に出てきます。

 

みんなの日本語 初級I 第2版 本冊

 

 

GENKI: An Integrated Course in Elementary Japanese II [Second Edition] 初級日本語 げんき II [第2版]

 

 

反対に「NをVすぎました」という文型は

『げんきI』の12課に出てきますが、

『みんなの日本語Ⅱ』では44課とかなり後のほうです。

 

 

GENKI: An Integrated Course in Elementary Japanese I [Second Edition] 初級日本語 げんき I [第2版]

 

 

みんなの日本語 初級II 第2版 本冊

 

 

 

二つ目は学習項目に含まれていない文型があることです。

 

例えば、『みんなの日本語』にある命令形と禁止形は

『げんき』にはありませんし、

使役受け身形は『みんなの日本語』にはありません。

 

このような状況があるので、JLPTの指導の際には

学習者の使用テキストによって

文型を補足する必要が生じてきます。

もちろんこの2冊に限らず、ほかの初級教科書も同様です。

 

教師が一つの教科書でしか指導していないと

これに気付くことがなかなかできません。

 

もしかして未習だから不正解なのではないかという視点を忘れずに

試験対策を進めていきたいですね。