メキシコ🇲🇽の三姉妹による次世代ロックバンド
ザ・ウォーニング
(THE WARNING)
左から
ギター・ボーカル担当
長女のダニー
(2000年1月30日生まれ 現在23歳)
ベース担当
三女のアレ
(2004年12月13日生まれ 現在18歳)
ドラム・ボーカル担当
次女のパウ
(2002年2月5日生まれ 現在21歳)
レコード・ストアで撮られた写真ですが、
最初の画像のこれ、
おっと、これは
アメリカ🇺🇸のプログレッシブ・ロックバンドで、
🤖ドモアリガト、ミスター・ロボット🤖 ※1
と、日本語の歌詞がはいった曲、
「Mr. ROBOTO(ミスター・ロボット)」(1983年)
でお馴染みの、
スティクスが1976年に発売した通算6枚目のアルバム
『クリスタル・ボール』ですね。
STYX
Crystal Ball(1976年10月1日発売)
※ダム・ヤンキースでも活躍したギタリスト、トミー・ショウの加入後初参加アルバム。
イエスのアルバム『危機』(1972年9月13日発売)や『海洋地形学の物語』(1973年10月26日発売)の影響が強い一曲目の収録曲を。
Put Me On
さて、
今年8月18日にローリング・ストーン誌スペイン🇪🇸版で特集された記事
ザ・ウォーニングのメンバーの音楽性に影響を与えたアルバム10選から、
まだまだその続きを。
今回は7枚目から。
7. ZOE(ソエ)
Aztlán(アストラン)
(2018年4月18日発売)
私達が聴いた最初のメキシコ🇲🇽のロックアルバムの一つであり、
このアルバムのおかげで、私達は音楽の中でメキシコのロックの音をもっと探究し始めました。
ZOE
ソエは1994年にメキシコ🇲🇽で結成されたオルタナ・ロックバンド。
オルタナといっても、キーボードの音色でテクノ/ニュー・ウェーブ味、
今風に言えば、ダンス/エレクトロまたはシンセ・ポップ味が強いバンドの印象です。
まずは
アルバム収録曲からのMVをぜひ。
Azul
Azulとはスペイン🇪🇸語で、青(ブルー🟦)
という意味。
この映像に既視感が。
と思ったら、
そう、映画
ブレードランナー2049
でした。
この映画『ブレードランナー2049』が公開されたのが2017年10月6日。
「Azul」のミュージック・ビデオがYoutubeで公開されたのが、アルバム『Aztlán』発売前の
2018年3月1日。
日本🇯🇵で撮影した様なシーンも見られます。
実はこのMVの途中に、
楽曲とは全く関係ないこんなニュースインサートが入るのですが、
何と言っているか気になったので翻訳してみたところ、
なんと驚愕の事実が。
Cネガティブ-8億人が命を失う
A-MARS-Cネガティブウィルス
の流行が始まってから5年
科学と医学は流行を止める為に
治療法やワクチンを見つける
試みに失敗した
人類は絶滅の脅威にさらされている
えっ、
これって新型コロナウィルスのことでは・・・。
でも、世界で初めて新型コロナウィルスの感染報告があったのは、
2019年12月初旬。
このMVがYoutubeに公開されてから1年9ヶ月後のことでした。
実際の新型コロナウィルスによる被害は、2023年9月時点で
全世界の感染者は約6億9千万人、死亡者は約6千9百万人
とMVとはかけ離れた数値となっているので偶然といえばそれまでですが、
鋭い未来予測であることには変わりないかも。
MVの最初の海辺のシーン、そして彼女が見る写真は「ブレードランナー」をその隠れた背景とするならば、
彼女に埋め込まれた誰かの「記憶」。
この「Azul」は悲しいラブソング。
MVの映像で一見単純なラブソングが一気に
違う意味を持ってくるという一例かも。
誰かの記憶で人を愛するということは、
それは素晴らしいことなのか、それとも・・・
「ブレードランナー2049」の主題も「AIと人間」、その苦悩は本当に自分の物なのか?ということでした。
未見ではありますが、先日公開された映画
ザ・クリエイター/創造者
(2023年9月29日公開)
※世界の渡辺謙も出演
も「AIと人間」を題材に取り扱ってますね。
アルバム名にもなっている
Aztlán(アストラン)
とは、メキシコ🇲🇽の原住民の中でも最大の民族である
ナワ族が、メキシコ🇲🇽に定住する前にやってきたとされる伝説の土地を指すらしいです。
水(海?)に囲まれた大陸がアストラン
「鷺(サギ)の多い場所」=「純白の地」という意味があるそう。
実在する土地ではなく、
いわゆるムー大陸のようなメキシコ🇲🇽の人々にとっての幻、心の中にある土地、
それがアストランのようです。
いや違う、実際にあったんだ、という研究者もいる様で、
旧メキシコ🇲🇽領であった
アメリカ🇺🇸 テキサス州〜フロリダ州辺りにあった
という説もあるようです。
アステカ帝国のアステカ(現地ではメシカと呼ぶそう)は、アストランが語源だそう。
1960年代にはメキシコ🇲🇽でアストランに回帰するというナショナリズム、チカーノ・ナショナリズムも発生したということで、
つまりメキシコ🇲🇽人にとってアストランとは、
回帰すべき理想郷=アイデンティティ
を意味しているのではないかと思われますね。
しかしザ・ウォーニングが2018年になって初めて、自国メキシコ🇲🇽のロックに触れたというのも驚きです。
本当に洋楽やアニソン、J-ROCKに夢中だったんだなあ、という感じです。
実はソイ、このアルバム『アストラン』で、
2019年のグラミー賞の🏆ラテン・ロック/アーバン/オルタネティヴアルバム部門を受賞、
2021年にも別のアルバムで同部門を再受賞しています。
なのでラテン・アメリカ、スペイン🇪🇸語圏ではかなり有名なバンドだそう。
ソイは他にもなんとも言いがたい
摩訶不思議なMVを制作してますので気になる方はYoutubeで。
話は変わり、
先日ザ・ウォーニングのメンバーと家族、スタッフ達が束の間の休日に
古代マヤ文明の遺跡、チチェン・イッツァに行ったインスタを上げていました。
このチチェン・イッツァには、エルスカティージョと呼ばれる、
9世紀初頭に作られた9層のピラミッド
があり、その4面には91段の階段が。
91x4=364段、最上段を合わせると計365段となり、この階段は1年=365日を表すそう。
さらに驚くべきことに一年に2回、春分と秋分の日の日没時にだけ巨大なヘビ🐍の神"ククルカン"の姿が影となって現れるそう。
詳しくはこちらの動画で。
☟
こちらは首都メキシコ・シティの近く、
ラテン・アメリカ最大のピラミッド、
テオティワカンの謎について。
信じるか信じないかは以下同文。
ところで、
『ブレードランナー 2049』で空飛ぶ車「スピナー」のデザイン・コンセプトを行なったのはなんと日本人、田島光二という方だそうで。
ティム・バートンの映画にも参画したそうです。
面白い内容だったのでwiredの記事を2本ご紹介します。
※1 「ミスター・ロボット」
こちらは、日本語の歌詞が当時鮮烈でした。
2002年には日本🇯🇵の人力テクノバンド、ポリシックスがこの曲を(カバーというよりは)オマージュした曲、
「ドモアリガトミスターロボット」
を発表していますね。
話がバラけましたが、今回は不思議な話を中心に。
それでは。