

















































推測すると、ベルベット・パウがこの事務所に入ったのは、多分1986年〜1987年あたりかなあと。






















うわー、すっごい久しぶりに聴いた。
そう、これこれ。
当時某雑誌に酷評されたという伝説を持つこのアルバム。
デビュー前の映像みたら、アルバムよりもっと荒い演奏、かつお笑いに振り幅が傾いてたんで、当時からバンドに対しては好きな人と嫌いな人がいたんだろうな、とは思ったりして。
1stアルバムを音だけ聴くと、デーモン閣下のボーカル含め、実は昔からかなり本格的。
今聴くと80年代前半にいたN.W.O.B.H.M.直系のピュア・メタルバンドって感じに聴こえる。
「昔苦手だったんで聴いてないよ」という人も、まっさらな気持ちで試しに聴くと意外と面白いかも。
というか、聖飢魔IIを調べていくと、初期のお笑い系悪魔👿イメージとは異なる意外な歴史と事実がどんどん。
そしてまたVELVET PΛWにちゃんと戻ってくるという。
こうなると聖飢魔IIとベルベット・パウが出会ったのも必然だったのかも・・・
まあ、騙されたと思って聖飢魔IIの歴史に少しお付き合いください。
当時のギターのジェイル大橋代官(大橋隆志)は、のちにロサンゼルスでスリージー・ロックバンド、CATS IN BOOTSを結成して、アメリカのEMI傘下のキャピタル・レコードからアルバムを発売。
1988年5月発売
CATS IN BOOTS 6曲入EP
「DEMONSTRATION - EAST MEETS WEST」
CATS IN BOOTS
左から畑江"Butch"康弘(ベース)、JOEL ELLIS(ボーカル)、大橋"Jam"隆志(ギター)、RANDII MEERS(ドラム)
ドラムのランディ・メアーズは、ブラック・オーク・アーカンソー(昔ドラムのトミー・アルドリッジも在籍してた)やY&Tにいたらしいが、どちらもちょっとだけの在籍だったよう。元はHOOKERというサザン・ロック系バンドのプレーヤー。
ジョエル・エリスはドゥイージル・ザッパ(フランク・ザッパの息子)やラフ・カットとセッション経験があったらしい。
※ちなみにフランク・ザッパのバンドには、後にU.K.結成前にエディ・ジョブソンとテリー・ボジオが在籍してたのは余談。
ジョエル・エリスと大橋
同じく当時聖飢魔IIドラムのライデン湯澤殿下は、レッド・ツッペリンのジョン・ボーナムに影響を受けていて、U.K.のテリー・ボジオやRUSHのニール・パート、トニー・ウィリアムスやキング・クリムゾンや『ドラマ』期のYES、TOTOなんかも好きだったらしい。
多分当時のベルベット・パウとは話が合ったと思うなあ。
ライデン湯澤殿下はその後「雷電湯澤」名で、聖飢魔IIのゼノン石川和尚(石川俊介: ベース)、サポート・メンバー/プロデューサーで関わってきた怪人松崎様(松崎雄一: キーボード)と、なんと、三人組フュージョン/ジャズ・ロックバンド、RXを結成。
※RXは、Raiden yuzawaとXenon Ishikawaの頭文字
ライデン湯澤殿下
↓
雷電湯澤
ゼノン石川和尚
↓
石川俊輔
怪人松崎様
↓
松崎雄一
1991年にRXは、
1st album「CHEMICAL REACTION」
SONY RECORDS SRCL 2156
を発売。
渡辺香津美(ギター)、本田俊之(サックス)、和田アキラ(ex.PRISM のギター)といった超一線級のミュージシャンがゲスト参加。
本業の聖飢魔IIの活動のためバンドは休止するも、1999年12月31日には聖飢魔IIが解散(ほんとは7の月に解散するつもりがマネージャーが仕事を入れてたんで年末までしっかり活動させられた、ということらしい)。
その翌年の2000年、9年の期間を経て本格的にRXの活動を再開。
ミニアルバム「Zeitmesser」を発売。
収録曲
「Agrion」。City Pop感ある哀愁漂うフュージョン、なかなか良いです。
「Mystery from Greenman」は硬派なジャズ・ロック。ほんのりU.K.感もあったり。
と思ったら、翌年2001年にアルバム「ELEMENTS」で大きく曲調をプログレッシブ・ロック方向へ大胆にも舵を切り、
なんと2曲のボーカルにジョン・ウェットン(キング・クリムゾン/U.K./エイジア)を召喚するという快挙!!!
2001年発売
RX
2nd full album
「ELEMENTS」 COCP-31368
RXとJOHN WETTON
(左から雷電湯澤、ジョン・ウェットン、石川俊輔、松崎雄一)
ジョン・ウェットンって誰?という人のため、参加バンドの歴史のほんの一部をご紹介。
KING CRIMSON(「暗黒の世界」「RED」期)
1973年〜1974年(本人は1972年から参加)
左からジョン・ウェットン(ベース・ボーカル)、デヴィッド・クロス(バイオリン)、ロバート・フリップ(ギター)、ビル・ブルッフォード(ドラム)
U.K.(第一期)1977年〜1978年
左からアラン・ホールズワース(ギター)、ビル・ブルッフォード(ドラム)、ジョン・ウェットン(ベース・ボーカル)、エディ・ジョブソン(キーボード・バイオリン)
2017年に惜しくも亡くなりましたけど。
ガチのプログレッシブ・ロックが演奏できるのに、
根っから絶妙にPOPS感覚のある不思議な人でした。
ウェットン参加曲
4. ARCADIA
英語作詞: JOHN WETTON 作曲: 雷電湯澤 編曲: 松崎雄一
5. I am innocent
英語作詞: JOHN WETTON 作曲・編曲: 松崎雄一
参加した2曲の英語作詞も快諾してしまうウェットンの力の入れよう。
参加した曲の内、「ARCADIA」という曲。
原曲作詞はデーモン閣下。
というのも実はこの曲、聖飢魔IIがオリジナルという。
1999年4月21日発売のマキシ・シングル「蝋人形の館'99」収録曲。
RXバージョンにはギターで盟友ルーク篁(たかむら、ギター)参謀が参加。
あたかもウェットンのオリジナルであるかのよう、違和感なし。
ということで、実質聖飢魔II+ウェットンという、聖飢魔IIデビュー当時からは、全く考えられないような夢の共演が実現したわけです。
蝋人形の館'99
もう一曲の「I am innocent」は、エイジアやU.K.感あるハード・プログレッシブ・ロック。
「ELEMENTS」アルバムは、是非
3. ENDLESS SPIRAL
4. ARCADIA
5. I am innocent
の3曲を続けて聴いてもらえればと。3曲とも歌入り。
ちなみに3.のギターは和田アキラ。
プログレッシブ・ロック化したRXの真骨頂がここに。
メロディック・ロック好きにもおすすめします。
(メロディック・ロック好きはこの辺穴かと)
ちなみに個人的には、ああ、後期のウェットンの声だ、と思うだけで2011年のクラブ・チッタを思い出して🥲ウルっときてしまいます。
6. もU.K.的なんで合わせてどうぞ。
実は後日談があって、RXをいたく気に入ったウェットン。自分のツアーのロンドン公演に逆召喚。
「ARCADIA」の他エイジアの「SOLE SURVIVER」「HEAT OF THE MOMENT」を一緒に演奏。
その映像はDVD化されてます。
映像見たけどウェットン、2001年頃はしっかり声出てるなあ。
「ヒート・オブ・ザ・モーメント」はアコースティック/AORアレンジ、「ソール・サバイバー」は途中まで完コピ、後半ギターとサックスでオリジナルを、って感じでした。
しかし、このDVDのジャケット、元聖飢魔IIって、知らなかったら全然分からないね(笑)。
これまた蛇足ですけど、RXって調べててたら、
劇団⭐️新感線のバンドに松崎雄一が岡崎司(ギター・作曲、新感線ファンに知らない人がいない人)と一緒に参加していたんですね。
それもメタルマクベス(2006年)の再演(2018年)に。
実はdisk3(長澤まさみと浦井健治主演)、豊洲のIHIまで観に行きました。オリジナルは至高です。
この演劇、80年代のジャパニーズ・ヘヴィ・メタルとめちゃくちゃ関連あるんで、機会があったらDVD観てみてください。
話は戻り、
ミュージックチェイスという事務所、当時聖飢魔II以外に同時期アースシェイカーも所属してたそうで。
アースシェイカーは当時のジャパニーズ・メタルの筆頭格だったバンド。
この辺あたりの時代かな?
1985年9月18日発売
EARTHSHAKER 4th album
「PASSION」
EARTHSHAKER
聖飢魔IIのデビュー・アルバムって、このアルバムの3日後に発売されたという事実。
アースシェイカーといえばこの曲しかない!
そう「MORE」!!!
LAメタル絶頂期の1984年、第7回目の音楽フェス、『MUSIC WAVE』at 日比谷野音の
"ゲキ熱"映像をアースシェイカー公式映像でどうぞ!
アースシェイカーがトリだと思ってた客が、オープニングでいきなり「MORE」のフレーズがかかったものだから、物凄い数が一斉にステージに押し寄せて、えらいことになった伝説のライブとか。
確かに前の方はしんどそう。
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因みにバンド名のアースシェイカーは、VAN HALENと並び称されるアメリカ西海岸のハード・ロック先駆的バンド、Y&Tのアルバム「EARTHSHAKER」(1981年)のアルバム名から取られた、というのは有名な話。













































