これは実話である
・・・だから、詳しくは書けない。
数年前、私の経営するコンビニにある外国人留学生が働いていた。
C国からの留学生
地元国立大学に通っていた。
頭脳は明晰で
仕事の上での販促情報はすぐに理解して、勤務に生かすことが出来た。
日本語レベルはとても高い。
反面、不審なこともいくつかあった。
まず、留学生ならば必ず提出しなければならない大学のアルバイト許可証を提出しない。
(コピーはもらえなかったが
学生証は見せてくれた)
携帯電話の番号が毎回のようにコロコロ変わる。
同じ大学に通っている留学生たちからは
彼が大学にいる姿を見たものがいない。
ある日突然、長野県のある市役所から
税金の督促状が私宛てに届いた。
その直後、テレビのニュースで放送された『長野県での外国人窃盗団の画像』に
彼に酷似した人物が写っていた。
現場はあの税金の督促状が届いた市の隣りの市である。
彼の住んでいたアパート・・・大家さんも別の部屋に住んでいるのだけれど
いつのまにかパスワードが彼に知られていて、Wi-Fiを勝手に利用されていることがわかった(大家さんから聞いた話)
ただ仕事はとても覚えが早くて優秀で、
留学生としては最高レベルだった。
そんな彼からある時申し出があった。
「私の人生で、とても大切なことがこれから起きる。
だから1週間、休ませて欲しい」
意味はわからないけれど、彼からはそれ以上の説明は無かった。
その直後、
あの事件が起きた。
東南アジアのある国で、某国の要人が暗殺された。
実はウチで働いていた彼はその要人とよく似た容姿をしている。
もちろん別人だ。
その数日後、
彼は再び私の元を訪れて
「日本で私がやるべきことは無くなった。
明後日、母国へ帰国するので仕事を辞めさせて欲しい」
突然の申し出に驚いた。
あと少しで卒業のはずだからだ。
せっかく留学していたのに
卒業目前で学校を辞めて帰国とは
よほどのことがあったのだろう・・・と
私は彼の申し出を受け入れた。
念の為、大家さんに連絡したら
とても驚いていた。
溜まっていた家賃や光熱費の請求に彼の元を訪れて、なんとか回収出来たようだ。
その後、彼からの連絡は途絶え、今に至っている。
この件はこれで終わってると思っていた。
・・・が
最近、彼の当時のことがネットでわかった。
当時の彼はある輸入品の販売をしていたらしい。
こちらの国立大学にも籍を置いてはいないし、当地ではない別の場所に住んでいることになっている。
やはり、彼は普通の留学生ではなかったようだ。
ネットでの足跡も
あの事件後にぷっつりと途絶えていた。
彼は本当は何者だったのだろう。
